ケガレの唄
羽生まゐご/キャプション:あいまいえいみぃ
ケガレの唄
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#七色連歌
刹那:三笠大和 #出席番号ゼロ
ケガレ。
これはケガレか。
ずっと相内の存在を覆うナニカ。
寂しさ。
いや、違う。
悔しさ。
いや、違う。
これはもっと違うもの。
それこそケガレと呼ぶに相応しいもの。
ケガレ。
本当に悪いだけのものかは分からない。
だが、一つだけ分かる。
今のところ俺からケガレが消えることはない。
いつまでそこにいるんだ。
そう語りかけようと返事などない。
そこに何もいないのだから。
あるのはケガレだけなのだから。
もう一度会えたなら。
友と呼ぶことを許してくれるだろうか。
ケガレに尋ねても俯くだけ。
当然だ。
ケガレは答えなど知らないのだから。
何もいないのに答えなど返ってくるはずもない。
刺すように降る雨。
夜の帳が縫い止められる。
膿のように蝕むケガレよ。
涙も流せないのなら。
螺鈿のような記憶で旅支度をする時だ。
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