四季折の羽 二番サビ〜
ひとしずくP やまP
四季折の羽 二番サビ〜
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「いつか綺麗な指がなくなっても、
それでも私を愛してくれますか?」
「当たり前だよ」って 咳せき込みながら
痛む指を 大きな手が包んだ
昼も夜も 機を織り続けて
早く早く、薬を買わなければ…
もう少し、あと少し、紅葉が散る前に
この指が止まるまで… この羽が、尽きるまで…
――嗚呼 落日の風――
――無情に朽ちていく実の――
――灯火を揺らし 落とす――
「いつか、私がヒトじゃなくなっても、
あなたは、私を愛してくれますか?」
怖くて真実は告げられぬまま
そっと ひとり、最後の羽を折り…
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