第2話「天使」
Lost Garden
第2話「天使」
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▹Main Story 02
「わたしの名前」
前話 「楽園にて」
https://nana-music.com/sounds/05b13995
1.5話
https://twitter.com/lostgarden_nana/status/1350765239311110146?s=21
天使がにこにこと微笑む。
花がほころぶようなそれがどうにも気に食わない。
⍋.
🎭「…お前は?」
🌸「えっと、わたし…なにも覚えていないんです!」
🎪「おーやおやおやこれはまた可愛い子じゃないか!アタシはSaffron!よろしくねえかわいこちゃん!」
🌸「さふ…?」
🎭「ややこしくなるから口を挟むなsaffron。…あー、ここに来る奴は大体本名を名乗りたがらないんだ。だから便宜上こう呼んでる」
🌸「そうなのね!じゃああなたは?あなたはなんて呼ばれているの?」
♟「………Yuri。」
🌸「まあ!素敵なお名前ね!」
🎭「…私はRobelia。お前も名前がわからないなら適当につけていいぞ」
🌸「…そうね…みなさんお花のお名前なのよね?そしたら私、Gerberaがいいわ!Gerberaという方はいらっしゃらない?」
🎪「イナイイナイ!可愛いお嬢さんにぴったりな名前じゃないか!よろしくねGerbera!」
🌸「ええ!」
ちらりとLobeliaを見れば、何も言うなと小さく首を横に振られた。
明らかに異質な来訪者を、この偏屈な女がこうも簡単に受け入れていることは違和感が強すぎる。
Saffronは何を考えているのかいつものごとく何もわからないし、こうなった時のLobeliaはもっとわからない。
🎭「さっそくだがGerbera、街を案内しよう。ついてこい」
🌸「わ!ありがとうございます!助かるわ」
Lobeliaに連れられて歩く、Gerberaと名乗った彼女の揺れる三つ編みをぼんやりと眺める。
『…私た……ず、…よね!』
強烈なノイズが走るような感覚。今何かが聞こえたような気がする。
急にやってきた耐え難い頭痛を耐えるように、ボクはぎゅっと強く目を瞑った。
▽
この女はダメだ。ここに居てはいけない。
頭の中で警笛が鳴り響く。
今すぐここから追い出したい。
だがだめだ、"これ"から目を離してはいけないと本能が告げている。
純粋無垢に笑う顔が憎たらしい。ころころと鈴を転がすような声が耳障りだ。
貼り付けたような笑顔を浮かべながらLoberiaは自分の街を歩く。
明日も明後日もその先も、この街は変わってはいけないのだ。
断じて。
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お借りしたもの
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