朗読「染まる頬」
語り手【】
朗読「染まる頬」
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雪の降り続く世界で。
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クラスに一つ、花瓶の乗った空き机がある。
水が入っているわけでも、花がそこにあるわけでもない。ただ、一人分の安地が窓際で微笑んでいる。
[歩く音]
昔話をしよう。あえてそう書き出された、物語りの話を。
彼女は寒空の下で、頬を真っ赤に染めていた。明るくて、とても可愛い女の子。彼女の母は、とある思想に囚われてしまった。そんな母を見守り、優しい笑顔を浮かべる彼女。
「引っ越しをする」と聞いた時、とある思想の中心が移るのだろうと合点が行った。彼女は言う。「私が花が咲くように笑っている。それが、とても綺麗な事だから」と。
そうして去る車を見つめ立ち尽くす中、辺りは白く染まっていた。
[00:26]
「雪だ」
クラス全員の目が窓の外へ向かう中、あの机を見た。彼女は、今も花が咲くように笑っているだろうか。この真っ白な世界で、頬を真っ赤に染めて。
窓を見やる人々の誰一人、密かに咲く机の花に気付いてはいなかった。
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〔ルビ〕
この台本を見てくださった方、読んでくださる方、評価してくださる方、誠に感謝申し上げます。
たくさんのコメントありがとうございます!返信を残すことはできませんが、しっかり聞きに行っています!!
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〔楽曲提供〕
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Haruichi様より「雪の記憶」
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編集:カナ
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1commnets
- れんだ・メッシお借りしました。