ひぐらしのなく頃に
髭切(cv.雪架) × 鶴丸(cv.びゃく)
ひぐらしのなく頃に
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08.ひぐらしのなく頃に
最近、本丸の様子がおかしい。
皆僕に「隠し事はないか」と問うてくるのだ。
何も無いよと伝えると目の色を変え、やってもいない罪の懺悔を求めてくる。
それは年若い刀達も同様、普段なら僕の調子に圧されて強く言えない短刀でさえもがそんな対応をしてくる。興奮した相手に暴力を振るわれることだってあった。
そんな行為がだんだんとエスカレートして、
とうとう僕は部屋から出られなくなってしまった。
流石に彼らに折られるのは本意ではない。
障子の向こう側から出てこい、出てこいと無数の声がする。頭が痛い。
刀を抜く音がする。攻め入ってくるつもりか。
本丸総出で攻撃されればひとたまりもない。
戸が開く気配に観念して自身の刀に手をかけた、その時
「髭切!」
よく知る声がして目を見開く。
いつの間にか鶴丸国永が僕の目の前にいた。
敵意のない彼に声をかけると、「髭切が元に戻った」などと言う。
彼に言わせると僕はこの数日間妄言を吐いていたらしい。暴力をふるったり詰問したりした刀など居らず、僕は見えない敵と戦うかのように何かを警戒して誰も近寄らせなかったと。
まるで、そこに鬼がいたようだと彼は言う。
#おーるはろーずいぶ
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