Dear.
朗読:かぜは。
Dear.
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「死にたいから殺してくれ」
深夜26時を廻った静かな夜だった。
電話越しでも分かる程に 君の声は震えていた。
それは「死」への恐怖か 或いは羞恥(しゅうち)か それとも⋯
今となっては誰も知る由もない。
僕は一言「いいよ」と返した。
あの時 僕は止めるべきだったんだろうか。
でも、そんな事 出来やしない。
「死」を願う者にとって 「生きて」という言葉はずっと心に重くのしかかる呪いになる事 僕は誰よりも知っていたから。
僕は 君を 殺した。
出来るだけ苦しまず 傷のつかないように。
「優しい殺し方」だった。
この後僕がどうなったかなんてどうでもいいんだ。
僕が願うのはたった1つ。
親愛なる君へ。
次に君が生きる世界は愛に溢れ 光の照らす場所でありますように。
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