アロハ・エ・コモマイ
平井大
アロハ・エ・コモマイ
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「あの……」
「なぁに?」
「ここ、きたことない……んだけど……」
「だいじょうぶ!ルゥ、ここよくしってるから!」
「そっか……?」
「あ!むこうから、おんなのひとの、こえする!」
「え?え?き、きこえないよ……っ」
「フォウくんっていってるけど、フォウくん?」
「たっ、た、たぶん……ぼ、ボクのこと……かも」
「じゃあ、あっち!」
「うわ、あ、あ、あぁぁぁぁ!?」
全力で水の中を進んでいくと、この辺だと見覚えのないお姉さんを発見。
そっちに向かってゼンソクゼンシンすれば、フォルテにも見えるようになったらしい。
お母さんだって、嬉しそうに笑った。
危うく通り過ぎそうになって一回転すると、凄い驚いた様子のお姉さんの前に、目を回したフォルテを引っ張り出す。
そしたら、目を回したまま、お姉さんに大事そうに抱き締められてた。
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