【chapter.3】flos【素敵な隣人】
#S警犯
【chapter.3】flos【素敵な隣人】
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ー アパート廊下 ー
(ガチャガチャッ)
レイチェル「ふぅ……(2日後には美術品の闇市の調査かあ)」
(カタンッ)
ジュリア「あれ、こんばんは。キャドルさん」
レイチェル「あ!シモンズさん…!こんばんは!」
ジュリア「今帰ってきたの?仕事?」
レイチェル「ええ。今日は少し長引いちゃって…
すみません、こんな時間に。音響きました?」
ジュリア「大丈夫だよ。大変だね、こんな時間まで」
レイチェル「まだ新人だからこき遣われてます(苦笑」
ジュリア「お仕事、頑張ってるんだね」
レイチェル「やりがいがありますよー!
シモンズさんは、お出かけですか?」
ジュリア「ああ、いや。今日知り合いから料理を貰った
んだけど、1人じゃ食べきれなくて…
キャドルさんもどうかなって声かけにきたんだ」
レイチェル「ええ!!/// いいんですか?」
ジュリア「もちろん。こっちがお願いしてるんだもの」
レイチェル「(ひゃー!/////)ぜひ!」
ジュリア「じゃあ……どうしよう。お伺いしてもいい?」
レイチェル「大丈夫ですよ!着替えをして、テーブル整え ておきますね!」
ジュリア「じゃあ、こっちは温めて持っていくね」
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レイチェル「(疲れたけど、美形とお喋りしてご飯!
今日1日頑張ったご褒美だー!!!!)
……ハッ
メイク、崩れてないかな!?!?
もーーーーっ!
……そういえば、今日も絵具の香りしたなあ。
また絵を描いてたのかな?シモンズさん。
なんか不思議な香りだったな」
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(ピッ)
ジュリア「焦げないように、弱火でいっか
…………。
明後日納品の【5億の美人】も仕上がったし、
ついでにばら蒔く他の贋作も決めておくか。
…フフ、警察(キャドルさん)はなんだか忙しそうで
大変みたいだなあ。市場調査とかもするのか
な?いや……
あの人はそういう部署にはいなさそうだな。
早く温めて持っていこう。」
※【5億の美人】……フランスの有名画家が手掛けた宮廷にいる皇女の絵画。推定5億円の価値があるとされ、この通称で呼ばれている。
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これは、互いに秘密をもつ
隣人たちのひと時の記録である
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【flos/R Sound Design】
by素敵な隣人
(レイチェル・キャドル)
(ジュリア・シモンズ)
(ジュリア)
拝啓
僕の願いよ 未来よ 絶え間無い後悔よ
体感八度五分の夢は軈(やが)て散ってしまった
(レイチェル)
Daphne Ficus
Iris Maackia
Lythrum Myrica
Sabia
Thymus Ribes
Abelia Sedum
Felicia Ochna Lychnis
(レイチェル)
再啓 君の想いは 憂いは回る感情論は
(ジュリア)半径八十五分の世界に囚われた儘
(レイチェル)本音を挿し罅(ひび)割れた今日を溢れた一切に
(ジュリア)薪を焼べて風に乗せて錆びた空を彩る
(2人)
燻んだ日々を丁寧に
飾った花は直ぐに枯れてく
愚鈍な僕は夢から覚めて
縋った意味も無いな
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伴奏:Sina 様
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