朗読
演奏・作曲:胡蝶蘭
朗読
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第198回目の投稿です
真夜中を愛する者は乙女である。
真夜中を憎む者もまた乙女である。
乙女は女だけではない。男だって乙女である。
愛する者は乙女だ。
愛される者、愛されない者も。
愛さない者も、乙女であろう。
死にたいと願うのも、生きたいと願うのも乙女だ。
断言する。純粋無垢な子女ばかりが乙女ではない。
それにしても、愛はどこか。
この夜、愛はどこにあるのか。希望はどこにあるのか。
いや、愛も希望も要らぬ。説教も要らぬ。
共感も要らぬ。数字も要らぬ。
せめて、永遠はどこにあるのか。
私たちは携帯を握り締めている。
インスタを見る。ツイッターを見る。映画を見る。
あるいは夜道、月を見上げては舌打ちをする。
携帯を握り締めなくてもいい、
そんな真夜の到来を待ち望みながら。
永遠に記憶に残るような思い出を欲して。
さもなくば、世界の終わりを待ちながら。
我々乙女は、戦争をする。
F 「真夜中乙女戦争」より
#BGM #ピアノ #声劇 #オリジナル
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