【朗読】通し者
書き手 抜け殻 読み手 貴方
【朗読】通し者
- 61
- 11
- 4
#BGM #ピアノ #不気味 #朗読
第七作目
なんとなく、〜物という言葉を、〜者というタイトルで書いてみようシリーズ三作目。
最近よく聴いてる、グループの影響を若干受けてるかも
主役になりたかった者の話
-------------------台本-------------------
誰かの補助として、生きている私。
例えば、落語の前の前座や、フェスの時に最初に出るバンド、そんな役割を日々浪費して生きている。
自分の中の、“個”を希薄にして、集団の中の“一部”として生きる。
自らの為に生きることすら、“非(ひ)”として、他の人の為に生きることを、“是(ぜ)”とする
あくまで、私は誰かのスポットライトのおこぼれをもらう存在。
主役の浴びる光を、強める為に、黒子として、闇に紛れる。
深く深く、ただ主役を際立たせる輪郭として生きる。
もし、少しでも主役の光に当たってしまったのなら、後は落ちぶれるだけの存在。
ゆらりゆらりと揺れる蝋燭の火に、群がる蛾のように、触れたら燃え尽きてしまう。
次へ、次へと、欲が湯水の如く溢(あふ)れ、
それを受け止める器から、今に溢(こぼ)れてしまう。
それでも!
それでも!
それでも、私は、1番で、いたかった!
いたかったんだ……
----------------------〆-------------------------------
Comment
4commnets
- 日本酒呑み魚の抜け殻@活動停止
- ぜろはちサンケーさんのコミュニティから見つけてきました!言葉選びが素敵な台本です。お借りしました。(-人-)ナムナム
- 日本酒呑み魚の抜け殻@活動停止
- もっち@バランスボーダー〄お借りしました 手を伸ばしてよいものかという葛藤 果たすべき役割とそこにある遣る瀬なさ そんなものを考えながら、読ませていただきました ありがとうございました (^-^)