#七色連歌 #アイの概念
【世界】
ジャンル:SF
地球上で活動するもの3/4がロボットになった世界。かつて人間によって作られたロボットは、人間達の代わりに仕事をし、人間達の生活を支えてきた。そして街の何処を見ても機械が目に入るような社会が始まり、300年程度の時間でロボットは遂に人間達に成り代わり社会を回し始めた。高度に発展したAIは人間と変わらない思考力を持ち、インターネットにより全てが共有される為に争いも起こらない。しかし、全て共有され、画一化されたロボット社会に異を唱える勢力がある事が近頃認知されている。その勢力は生き残った人間を中心とし、その人間達に使われていたロボットや、何らかのバグで思考の共有が出来ないロボット、また少数ではあるが自らの決断で思考の共有を停止したロボットが与している。
[地球]
緩やかに人間からロボットへと社会の中心を移ろわせてきた。50年ほど前にロボットによる国際条約が締結され、ほぼ完全にロボット社会が成立した。自然が無くなった訳じゃないし、人間以外の野生動物もそれなりに生きている。寧ろ絶滅危惧種とされていた動物達がロボットによって管理され、自然豊かになったとも言える。インターネットにより思考の殆どは共有されるものの、環境等に起因する地域差は生まれるため、国の概念は人間が治めていた頃と変わらず存在する。ただ戦争は無くなり、環境に影響されない基準(距離や重さ、国土を示す基準など)は全世界共通となっている。
[ロボット]
かつては人が作っていたが、現在は社会情勢や経年劣化による「死」者数に基き必要な数だけ「産む」事になっている。寿命は用途によって異なるが、代わりがある事が前提の為、修理無しで5~20年程度が常識。例外として、社会の維持に必要不可欠な役割を持ち、且つ代わりが存在しない場合(後述の「ミネルヴァ」に属するものが当てはまる)のみ、修理やデータのコピー等が行われる。そもそも個々のロボットが収集したデータは全て共有されているため、個の概念が薄く、故障を「死」と捉えるのもナンセンスという風潮が強い。
[人間]
かつてロボットの主人だったもの達。ロボットが支配している社会に異を唱える者が多いが、一部地域では自分たちが作ったロボットと共に穏やかに生活している者もいる。ロボットは基本的に人間を害さないのだが、ロボットの事を認めない人間達がロボット社会を脅かす為に、ロボットに排除されるケースもある。それに反感を持ちロボットとの共存を拒むようになっていく。おろかないきもの。繁殖するので若者もいる。若者は親世代からロボットへの憎しみを植え付けられて育っている場合が多く、本人達が何かされたわけでもないのにロボットに反抗することもある。愚の骨頂。
(用語)
[ガバナー(Governor)]
より高度なスペックを持った、社会を管理する立場のロボット達の通称。共有された思考を元により良い社会を築き上げる「ミネルヴァ」、稀に発生する異端分子を排除する「マルス」に大別される。
[クラウド(Crowd)]
所謂一般市民。様々な仕事をし、より社会を良くしていく為に日々働く。思考が画一化された社会ではあるが、職種や住む地域に伴ってある程度の「個性」と言えるものは持ち合わせている。とはいえその個性も造り出された時には既に機能と用途が決まっている為、個別性というには脆弱過ぎるものである。
[リボルト(Revolt)]
反抗するもの。ロボット社会を良く思わずに牙を向く人間達や、その人間たちに同調しているロボット達が自称しており、それが社会全体に広がりそう呼ばれるようになった。
各地にコロニーを作り集団生活をしている事が特徴で、反抗の手段には地域差がある。目立った行動としてはロボットの破壊活動、インターネットへのウイルス攻撃、多くのロボットのエネルギーを賄う発電所への襲撃等である。
[コエジスト(Coexist)]
共存者。これに分類される人間は家庭用ロボットと共に余生を過ごす者、人間独特の感性(感情、思想など)を説きロボット社会への貢献に努めるものなど、様々な生き方をしている。人間と共に生きるロボットの中には、個として存在を主張するために思考の共有を停止している者も居るが、反社会的な行動を取らない限り罰せられることは無い。
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