第一章 +Silvaine’s Story+
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第一章 +Silvaine’s Story+
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++++Silvaine’s Story++++
第一章
【知性を司る子供の証言】
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「なあ、見ろよプラネッタ。
先生、にんじんから食べ始めたぞ」
「え?うん、そうだね」
「覚えてるか?以前先生が、何から食べると体に良いって言ってたか」
「野菜でしょ?だから先生も、サラダから食べてるんじゃないの?」
「はっ、よく聞けよプラネッタ。
先に食べて体にいいのは、水溶性食物繊維を含む食べ物だけ」
「にんじんだと、ダメなの?」
「ああ。芯ものは不溶性だから腹に貯まりやすい。つまりだな、先生は正しい知識をよく理解しないまま、知った気になってるんだ!」
「こらシル!お食事中よ!」
「ふんっ」
「あはは……」
__________
「なんだよプラネッタ、里親に捨てられたこと、まだ気にしてるのかよ」
「ちょっとシル!いくらなんでもそんな言い方よくないよ!もっと言葉を選ぶべきだよ!」
「なんで?ほんとのことだろ?」
「なんでって…もお…!」
「いいんだ、アルフ。
ありがとう。」
シルヴァインは頭が良い。
だからかな。
彼はいつも、ひとりで走っていく人だった。
「シルヴァイン!
ちょっと来なさい!」
「うわ、今度はなんだよ」
だけど、僕はそんなシルも大好きだ。
「シル、あんまり怒られてないといいなあ」
「あなたまた時計をいじったわね?
みんなが守るべき決まりをめちゃくちゃにしてはいけないのよ」
「なぜ?この方がみんな幸せだ」
「あのね、決まりと順序を守ることはとても大切なことなの」
「だから、どうして。俺は俺が思うみんなのための行動をしているだけなのに」
「大事なのは一人で先に進むことじゃなく、手を取り合うことって教えたはずよ」
「別に1人だって構わないさ。
俺は俺のやり方で生きていく。」
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【あらすじ】
C.Cの孤児の中でも年長者でお兄ちゃん。
そんなシルヴァインはプラネッタのよき理解者でありながら、大切な家族であった。
けれどシルは高い知能と裏腹に、決まりやルール、常識といった「あたりまえ」のことを理解できずに、度々問題を起こしてしまう。
シスター·メアリーによって「どうあるべきか」を教えられるが、素直に聞き入れることができず、シルヴァインは腹を立ててしまう_______
piano…「あったかいこもれび」
挿入曲…「プリムラの食べ方」
作曲者…春野
歌…おと
台本制作…きりがや
脚本助手…あきのちな
presented by # き り が や .
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