黒い雨 【朗読】【一人声劇】
語り部『ふーま』 台本:宇迦 BGM:そうすけ様
黒い雨 【朗読】【一人声劇】
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戦争の話を聞く度
胸が熱くなり
締め付けられるような感覚がします。
小学生の頃読んだ「はだしのゲン」に
よくこの台本のような描写がされていました。
自分の考えを強く持てる今、
ただ思うこと
この悲しみは繰り返してはいけない。
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連日、頭上を飛び交う鉄の塊の音には
すっかり慣れた頃の朝。
日常の風景は、
一瞬の閃光(せんこう)と轟音(ごうおん)の後
全てが消えた。
すぐ目の前にいたはずの叔母(おば)は
座ったままの影だけを遺(のこ)して、居なくなっていた。
こいらに人の影だけが残っている。
まるで蒸発したように、忽然(こつぜん)と消えた人々。
逃げた。
西へ西へ、ガラスで切れた裸足(はだし)を
瓦礫(がれき)の上を伝(つた)って、必死に逃げた。
焼け爛(ただ)れた皮膚を
どうにか冷まそうと川へ向かえば
痛みに叫ぶ男や
亡き我が子を抱きかかえ、
片脚(かたあし)をなくした母
いずれのような人々で まみれた川。
人で溢(あふ)れた川の中
空からは墨汁(ぼくじゅ)のように、黒い雨が降り注ぐ。
それは、生き延(の)びた彼らにとどめを刺す雨。
鉄の塊が落とし名付けた『小さな男の子』
彼は、全てのものを生かすことを許さなかった。
これは、幾年月(いくとしつき)か前の
真夏の、朝のこと。
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