ひめゆり咲いた南の海 【朗読】【声劇】【追悼】
語り部『ゆびこ』 台本:宇迦 BGM:そうすけ様
ひめゆり咲いた南の海 【朗読】【声劇】【追悼】
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一日遅れましたが。
素敵な台本と伴奏を見つけたので
たまらず朗読させていただきました。
ひめゆりの塔には一度行って
花を投げてきました。
美しい海が広がっていました。
【台本】
青く透き通る、宝石のような美しい海は
とある真夏の日、
異国情緒(いこくじょうちょ)に侵(おか)され、
黒く染まった。
いつも見上げていた青空はどこにもなく
降り注ぐ鉄の雨に怯(おび)えながら海岸を目指した。
辺りは錆(さ)びた鉄の臭いや
身近な者が腐乱(ふらん)した臭いが漂う
脚(あし)を引きずり
撃ち抜かれた肩を押え
痛みに悶(もだ)え苦しみ行き倒れ
抉(えぐ)り開けた傷を塞(ふさ)ごうと、火を焼けつける。
僅(わず)かな血を廻(まわ)し、海辺までたどり着き
学徒(がくと)に看取(みと)られ、
多くの鼓動(こどう)がそこで消えた。
そうして消えたヒトガタが、そこらに寝そべっている。
アレは母。
あそこのは。心を許した友人。
遠くのアレは世話になった恩師(おんし)。
出来ればもう一度、あの美しい海を望みたかった。
絶望と、苦しみと、哀(かな)しみ。
全てを失い、宛(あて)を無くした花、姫百合(ひめゆり)。
渦巻く火花(ひばな)の中、父や母の名を叫びながら
強く咲いた姫百合(ひめゆり)たちは
己の花弁(かべん)を自(みずか)ら千切り、息絶えた。
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