#0006[嘆き]

伴奏[鍋島萌子]台本[空]

御自由にお使いください。 ―――――― 初めて死にたいと呟いたのは、中学生の頃。 親との関係がまるで主従のようで苦痛に感じたから。 2度目に死にたいと言ったのは高校生の頃。 卒業後の未来が分からなくて不安に脅え、 まるで自分は社会不適合者なのかと思った。 3度目に死にたいと嘆いたのは成人を迎えてから。 大人になることで失う何かが怖かった。 子どもの頃のように敷かれたレールを嫌々あるくほうが楽だと思ってしまった。 自分を支えることは自分自身しかできないことだと知った。 たくさんの死にたいを押し込んできたけど、 どうしても吐き出た「死にたい」を周りは 『 簡単に死ぬなんて言っちゃダメだ。君の大事な人が悲しむ。』の一言で片付けた。 なら、私の苦しみは誰が片付けてくれますか？ ――――――― #なべこぴあの #台本 #朗読 #ひとり声劇 #台本提供