シナスタジアに問う。
紙炉 命
シナスタジアに問う。
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等価交換、ですよ?
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骨董屋:「こんな道具を知ってるかい?」
アイリス:夜道を歩いていた私に声をかけた彼。その日から、私のすべてが変わった。
骨董屋「共感覚。音を色で感じることができたり、形に味を感じたりするらしい。この時計を身につけていれば、君はその能力を手に入れることができる。どうする?」
アイリス:「私は・・・。」
アイリス:「あの子は今機嫌が悪いみたい。言葉は優しいけれど、なんだか苦いもの。彼は今すごく悲しんでいるみたい。何も言ってはいないけど、冷たい色が見える。」
女生徒:「ねぇねぇ、あの子ってすごくいい子ね。言いたいことにも気づいてくれて、すごく優しくて。でも、なんだか最近雰囲気が変わったわよね。」
アイリス:人の気持ちを理解して、だれよりも優しい子になれば。きっと、彼も私のことを。」
アイリス:「時計の針が進んでる。この時間は何を表しているのかしら?」
骨董屋:「もちろん、ただではありません。」
アイリス:「えっ、髪がまた伸びてる。切りに行かなきゃ。」
骨董屋:「感覚の代わりに奪われるものがある。」
アイリス:「なんだか化粧がうまくいかないわ・・・。新しいのを買わなきゃ。」
骨董屋:「ゆっくり理解するものをすぐに手繰り寄せるには。」
アイリス:「こんなところにしわがあったかしら?」
骨董屋:「さあ、そろそろ終わりです。」
アイリス:「残り、5分」
骨董屋:「君がくれた時間、大切に使いますよ。」
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一瞬で理解できるなら、時間なんていらないですよね?理解に時間がかかる?なら、たくさんないと困りますよね。
需要と供給とはこのことでは?と思いついて書きました。
ぜひ読んでみてください。
後半の掛け合いは被せながらになります。
アイリス:空気が読めない女の子。人からの評価に疎く、友達がいない。時計を使えば、大好きなな彼の心が手に入ると信じていた。
骨董屋:目と耳が機能していない青年。人にシナスタジアを与える代わりに、その人から時間をもらう。知り合いも友達も、大切な人も沢山いる。その人たちのためにも時間を欲している。
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