上演論破・プロローグ&非日常の始まり
7087san
上演論破・プロローグ&非日常の始まり
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上演論破・プロローグ
「え?俺が超高校級…?」
今日ってエイプリールプールだっけ?いや、違うよな。それにこんな綺麗な封筒とかドッキリのためにやるやつ…。
「……何で?俺??」
でも、確かスカウトの基準は…極秘に、されているしなぁ。
「とりあえず報告かぁ……」
両親や兄弟。
それに友人に報告したら案の定、驚かれた。
1番驚いてるのは、俺なんだけどなぁ……
それから軽音部での練習のときとかに
こっそり観に来る、生徒が出てきた。
「……明らかに、お前目当てだよな」
「元々モテる方なのにこれ以上とか許さん」
「???」
「「「(朴念仁め…)」」」
別の日。
「うわ、何だコレ?!」
「どうしたー?ナオヤー?」
「何か紙が沢山入ってる、上履きどこだ、これ」
「「ラブレターとか、ファンレターじゃねーか!!」」
と、友人達にツッコまれる。
量も多いし、鞄に入れて帰ってから、読むかぁ…返事用の便箋とかも、買うの忘れないようにしねぇと。
……入学式。
ついに、この日がやってきた。
嫌だぁぁぁ!緊張して、今からもう顔赤いんじゃねぇか?!俺!
俺は……昔から顔が赤くなりやすくて、あと苗字がサツキって女の名前みたいだから、と良くからかわれたものだ。
中学生になって身長が伸びたら減ったけれど。
今回招集された超高校級のメンバーは、音楽関係の才能の持ち主達。
音楽科…とかみたいな感じなのか?
…同じ音楽の仲間なら、色々な演奏とかしてみてぇなぁ…!こんな機会、滅多にないし!
あれ…?昨日緊張して、あんまり眠れてなかったのか…?急に…眠気が……
非日常の幕開け
目が覚めると、そこは劇場だった。
ステージの上みたいだ。客席側の方に観客はいない。
何か事情を知ってる人がいるのか?と辺りを見回してみるも、混乱しているといった感じで…。これは、みんな同じ状況なんだろうな、と察した。
ーーーーーそんな中。
関係者であろう、1人と1匹?というか…ぬいぐるみ?が俺たちの前に現れた。
話を聞くところでは、俺たちは劇場内に閉じ込められ。此処から出る為にはコロシアイ学園生活をしてもらう、という話だった。
え?何それ、閉じ込めたのお前らじゃないの?それに……コロシアイ?
それに疑問や困惑、そして憤りを感じるなど反応は人それぞれだった。
その中でも憤りを行動に起こした女の子がいた。背の高いツインテールの子は、「モノオトン」と名乗る劇場長を殴った。
……そして、劇場長は爆発した。
ん?爆発した?!げ、劇場長ー!?
最初は、日の出劇場のマスコットキャラクターとかなのかな?グッズ販売してたら欲しいかも。音符みたいな形をしているし。とか、思ってた!
……劇場長ー!!……って、復活した!!
いっぱいいるのか。クレーンゲームの景品の状況を想像したら可愛いなぁ。
いやいや、そんなことはさておき!
名簿で此処にいるメンバーの、出席確認をし始めた。こういうとこは普通の学校っぽいのにな…
だが、ちょうど半分くらい?
出席番号11番の後で、急にペラペラと名簿を何度か確認をし出した。
「えー、こちらの不手際で申し訳ないのですが…本来入学される方が、諸事情により来られなくなり……。急遽、ご入学を決定させて頂いた方の名簿が抜けてしまっていて……」
……あー…だから、止まったのかー。
「ま、そんなわけだ。そこの背の高い黒ジャケットに緑の着た、お前!名前と才能だけで良いから自己紹介しろ」
抜けてたの、俺の名簿かあああー!!
そして急な、1人だけ自己紹介しろとかいう無茶振り。
でも、やるしかない…よなぁ…。
「はっ、はじめまして!お、俺の名前は…さ…シャツキ…」
しばしの、沈黙。
……お、思いっきり噛んだー!!
何人か笑ってるし!
「あ、えーと。超高校級のキーボード奏者の彩月 直哉だ、宜しくな〜」
うわぁぁぁあ!
だから、自己紹介とか苦手なのに!
何で、俺だけー!!
でも、周りをみたら不安や緊張。
そして、恐怖に支配されてた場の空気が
少し和んだ?ような気がする。
……それなら、恥をかいたけど
悪くないかな。って、思えた。
良くも悪くも、覚えて貰えただろうし!
(半ばヤケクソ)
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