きかせたいのは
ねこぼーろ
きかせたいのは
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#エスタシオン事務所
4th カプリコーン
■子津 壱成:わかば
■皇 夢眞:珠洲
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(夢眞)
消えたくなって 思い出した 君の声と 咽せる夏
「僕もいつか、」何回目かで 言うのをやめた
(壱成)
「死んだらいい」と吐き捨てる目が
いつも僕を見てる様
今日も猫がうるさく泣いている
(二人)聞かせたいのは そんな言葉じゃなくて
(夢眞)ぐるぐる捩れる 風の心象
(壱成)捨てられない感覚が
(二人)何よりも僕を邪魔してる
(二人)
君が隣で 寝てるだけでもいいから
どうか僕に居場所をください お願い
耳栓から流し込んだ音楽を
君にも聴かせたいだけ 誰かに伝えてみたいだけ
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「──何、言って、」
「……寮の少し離れたところで、揉み合っている声は確認されていたそうです。ただ、住宅街から少し離れていたところだったこともあってか止める人はいなかったそうで、」
「…………犯人、は……?」
「自首してきたそうで……」
「それ、じゃあ、……重い罰を与えることも、出来ないよ、あいつ、だって、……ずっと、壱成に付きまとってたやつじゃん! だって、それじゃあ、……それ、っ……」
「……皇さんは、犯人のことをご存じだったんですか?」
「……学生の時、壱成のストーカーだったやつ……でも、壱成は解決したって、大丈夫だって、言ってた。……のに、何で、」
「……葬儀は、三日後になるそうです。子津さんのご両親から、もし出来るなら皇さんにも出席してほしいと……」
「嫌だ!!」
「……皇さん、」
「いやだ、いやだっ、……壱成が、死んだなんて、……もういないなんて、いやだ。信じない、……いつもの夢だって言ってよ、壱成……!」
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