跳ぶ✨☘
todorokigentaro
跳ぶ✨☘
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作詞:todorokigentaro
作曲:ORPHEUS
勇作は跳んだ。
点が無限大になるような
膨張感を感じる。
破裂すると思った。
しかし、彩子の大きさに
嵌るように膨張は止まった。
目を開く。
呼吸が苦しい。
視界が狭い。
まわりの声が遠い。
小さな痛み。
息が楽になってきた。
注射だったのか。
救急車の中だ。
優はあの辺りから
見ているのか。
彩子の意識は、
無事に向こうの世界に
行けただろうか。
自分が跳んだのは
正解だったのか。
優の声は
聞こえて来ない。
声のコンタクトは
無理か。
担架のまま、
病室に運ばれた。
酸素量を測る計器に
つながれる。
点滴の針が
腕に刺さる。
次第に気分が
良くなってきた。
医者が母親と
部活のコーチに
説明している。
しょくもついぞんせいうんどうゆうはつアナフィラキシー
優の言っていた通りだ。
念のために病院で
1泊するか、
家に帰って様子を見るか
相談している。
心配だから病院で1泊したいと、
自分から頼んだ。
本当は、彩子と
入れ替わるタイミングが
欲しかっただけだ。
消灯時刻まで
目をつぶって待っていた。
話をすると、
彩子の意識とは
違うことが分かってしまう。
瞼の向こう側に、
優の意識を感じようとしていた。
[一部抜粋]
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