鼻から牛乳

嘉門達夫

男と女の恋模様 彼女と二人でドライブだ 彼女が突然こう言った 「ねえ？誰か助手席に座った？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「い…いや」 「シートの角度がズレてる」 チャラリー鼻から牛乳！ 「気のせいだろ」 「この高速の領収書何？どっか行ったの？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「あ、こないだ友達に車貸したんだった」 何とかその場は誤魔化して 彼女が部屋にやってきた 「ねえ？なんで歯ブラシ2本あるの？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「あ青いのが上の歯用でﾋﾟﾝｸが下の歯用なんだ…」 「ここに落ちてるこれ、つけ爪じゃない？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「こないだ俺…脱皮してん」 何とかその場は誤魔化して 彼女と二人でベッド・イン 「ねえ？なんで今日は右に寝るの？」 チャラリー鼻から牛乳 「ふ…風水！」 「電話なってるよ？出なくていいの？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「ああぁ」 「あ、切った怪しいっ！ちょっと携帯貸して！ あなたと一緒に写メで写ってる女の子誰？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「し…心霊写真！」 「チカって誰よ？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「地下にある店で働いてる友達！」 「リサって誰？」 チャラリー鼻から牛乳 「街頭リサーチの仕事してる友達！」 「ユカって？」 チャラリー鼻から牛乳 「ゆ…床を直す仕事してる友達！フローリング！」 「ユカは……私よっ！！」 チャラリー鼻から牛乳！ 鼻から牛乳鼻から牛乳鼻から牛乳！ Hey！！ ✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿ 男と女の恋模様 女と二人で僕の部屋に、 帰ってきたなら留守番電話の ランプがチカチカ点滅している 誰からだろう？ もしも他の女からのメッセージだとこりゃヤバイ 一か八かこりゃ博打だと再生ボタン ピー…… 「あっ、ワタシ。 最近全然会ってくれないのね、 電話待ってまーす❤」 ピー…… チャラリー鼻から牛乳！ 何とかその場は誤魔化して 女はトイレを貸してねと トイレに入って出て来てシビアに 一言こう言った 「トイレットペーパー三角に折ってあったけど 誰か来てたの？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「あっ、あれは俺が折ってん」 何とかその場は誤魔化して 女はバスルームにシャワーを浴びに 今のうちさっきの留守電の女に電話する 女がシャワーから出てくる気配 慌てて電話を切った バスタオルで髪の毛拭きながら 女はこう言った 「誰に電話してたの？」 チャラリー鼻から牛乳 「いやあの……電話なんかしてないって」 「嘘」 「いやホントだって」 「じゃあ、リダイヤルしてもいい？」 チャラリー鼻から牛乳！ 何とかその場は誤魔化して 上手くベッドに連れてゆき イチャイチャしてたら 今日来るはずのない 彼女が合鍵で入ってきた ガチャ「誰それ？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「いやあの気分が悪い言うてたから介抱しててん」 チャラリー鼻から牛乳！ 「もう！大事な話があって来たのに……」 「大事な話って何だよ」 「先月から……ないの」 チャラリー鼻から牛乳！ 鼻から牛乳鼻から牛乳鼻から牛乳！ Hey！！ ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤ 男と女の恋模様 最近知り合った彼と二人で 映画に出掛けたの 「あ〜面白かった」 「そう？この前見たやつの方が良かったじゃない」 「えっ？この前って？」 チャラリー鼻から牛乳！ 何とかその場は誤魔化して こじんまりした馴染みのイタ飯屋 二人で入って行くとマスター一言こう言った 「マスターこんばんは何か食べさせてくれる？」 「お、彼氏髪型変わったじゃん」 「えっ？Σ(ﾟдﾟ；)」 チャラリー鼻から牛乳！ 何とかその場は誤魔化して 彼がアタシの部屋に入ってきた 彼がトイレに入って出てきて一言こう言った 「便座が上がってたけど誰か来てたの？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「いやあの……掃除してたから」 「タバコ吸ってもいいかな？」 「あ、どうぞ。はい灰皿」 「え？君タバコ吸ったっけ？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「あの私は吸わないけど…いえあのあのアアニキが」 「歯ブラシ2本あるんだ」 チャラリー鼻から牛乳 「いやあのいとこのね」 「あの髭剃りは？」 チャラリー鼻から牛乳！ 「いやあのあのワワキ剃るから」 「ヘアートニックもあるんだ」 チャラリー鼻から牛乳 「うんたまには使うから」 「男物のパジャマもあるんだ」 チャラリー鼻から牛乳！ 「いやゆったりしてるからさ、好き好きなのよね」 「君トランクスもはくんだ」 チャラリー鼻から牛乳！ 「ああのボクシングやるから」 「背広も着るんだ」 チャラリー鼻から牛乳！ 「いやあの…宝塚にいたことあるから」 「２６センチの靴履いてるんだ」 チャラリー鼻から牛乳！ 「あ…朝足大きいの」 「写真立てに並んで写ってる男の人誰？」 チャラリー鼻から牛乳 「あの…おお父さん」 「若いお父さんなんだ」 チャラリー鼻から牛乳！ 「お父さんが２才の時の子なの」 何とかその場は誤魔化して 彼と二人でベッド・イン 「いつものように早く縛って〜！！」 「えっΣ(ﾟдﾟ；)」 チャラリー鼻から牛乳！ 鼻から牛乳鼻から牛乳鼻から牛乳 Hey！！