【ハスター と 幸運児 の場合】
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【ハスター と 幸運児 の場合】
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「ハスター、黄衣の王。そんな彼?が僕なんかの話を聞いてくれるんだろうか……」
「おい、其処の人間。道の真中(まなか)で立ち止まるでない、邪魔であろう」
「!……あ、嗚呼、御免なさい、少し考え事をしていたから…」
「言い訳なぞ無用。して、何を悩んでいる、人間?人間なぞ矮小な生き物、悩みなぞ捨てるが良かろうに」
「……ええと、誰かにお菓子作りを、習おうと思って」
「甘味?…其れを誰に習うつもりだ?」
「……貴方は、外国のお菓子にも詳しいと聞きました。だから、良ければ……」
「成る程?我に教えを乞うと言うか。面白い。……だが、我は作り方は知っていても、作る事はせぬ故な。作り方の書かれた羊皮紙をくれてやる」
「……本当ですか?……有難う御座います!」
「礼は良い。但し、正気を失うでないぞ。ゲーム外で"ソレ"をすると我が怒られる」
「……そうなんですか……。……じゃあ、僕はこれで。……あっ、でも、誰に教えてもらおうか……」
「それならば切り裂きのに聞くと良い。彼奴は"アレ"でもパティシエだ」
「リッパー、ですか……?」
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