【一人声劇】薄哀色の恋

語り/あなた

叶わない恋だとは分かっていたさ。 【薄哀色の恋】 あけましておめでとうございます。 今年もどうぞ、よろしくお願い致します。 書き始めの台本はみかんさんの企画台本です。 素敵な企画ページはこちら↓ https://nana-music.com/sounds/0539e1fe 初心に帰って、一人声劇。 十二支台本:蛇🐍 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - かみさまだからって。 恋をしないわけじゃないんだなあって、君を見て思いました。 照れたように笑う姿が、今思うといとおしくて。 「好き」に不平等なんてないと思っていたけれど、君に対する「好き」は少し違ったようです。 今思うと、綺麗なひとでしたね。 背筋はぴんと伸びていて、日差しにきらきらと輝く黒髪が、眩しくて。 でも、ちょっと抜けていました。 金運を上げる場所なのに、何故か縁結びの為に来ていたんですから。 そんなところもいとおしかったんです。 別に、結ばれようなどとは思っていませんでした。 ただ、そばに。 君がいなくなるその瞬間(とき)まで、隣にいたかった。 叶わない願いです。 そうそう、君のいっとう好きだった所はね。 ＿＿なんでもない。この時間も終わりのようだ。 もう、ここに来てはいけないよ。 蛇は嫉妬深いんだ。 「あぁ、でも」 白無垢、似合っていたなあ。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - いのちの名前/久石譲 N様のピアノの音色をお借り致しました。 ありがとうございました！ ＊ 「みてくださいかみさま、子供がうまれました」 数年後、幸せそうな笑みを浮かべて君が訪れた。 手の中には小さな命を抱えて。 小さな胸の痛みと、沢山の幸せを飲み込んで、僕は笑った。 「おめでとう、ひとのこ。君達にたくさんの幸せと祝福を」 #一人声劇 #一人声劇台本 #声劇 #声劇台本 #夜の台本 #十二支台本