朗読台本「虚空と天泣」
Rim(りむ)
朗読台本「虚空と天泣」
- 8
- 1
- 0
みわたかさんの心やすまるサウンドと、さとざき幸さんの素敵な台本お借りしました🎵
📎朗読台本「虚空と天泣」
空っぽだと、思った。
特別やりたいことも無い。飛び抜けて得意なことも無い。何もやれないわけじゃないけれど、なんにもできる気はしなくて。頑張るのは面倒で、頑張れない自分は嫌いだった。ただただ過ぎていく時間を、無駄にしているばかりのように感じていた。
空っぽだと思った。なんにも無いと、思った。
未来が見えてこないことを、怖いと思った。
生きている価値なんて自分には無いと、確かにそう思った。
痛かった。苦しかった。空っぽだった
ずっとずっと、そうだった。
でも、きみは、笑った。
笑ってくれた。
それだけでいいと思った。
生きていこうと決めた。
埋まらない空っぽを、
きみの笑顔と共に、
そっと、ずっと、抱きしめて、
*・*・*・*・*・*・*・*
Comment
No Comments Yet.