うちゅうにしずむ
台本:あいざわ 読み手:ちとせ
うちゅうにしずむ
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〝静かな墜落。丑三つ時。〟
素敵な台本をお借りしました◎
*:・゜。*:・゜*:・゜。*:・゜。*
「うちゅう」になげだされて、ぷかぷかうかぶ。
「ぼく」と「きみ」はふたりでひとつ。
ふたつに われた ぼくらだから。
「うちゅうせん」にのったぼくらは
ゆらゆらゆれて、てをつなぐ。
はなれないで、ずっと。
はなさないで、ずっと。
それでも「うちゅうせん」はおちる。
おちていく。
ねがいが かうなら、僕のおはかを。
ぼくはいいから、きみをつれていかないで。
静かな墜落。丑三つ時。
からっぽな僕から
きみを奪って去っていく。
返して、「きみ」を。
返して、「ぼく」を。
光の中に落ちるぼく。
宇宙船に乗った僕。
きみはここにいる。うごかない。
もう「にどと」うごかない。
落ちていった、広い宇宙の中で一人ぼっち。
さようなら
さようなら
僕は静かに落ちていく....
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#ちとせこえ
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