🏰後日譚
監督生
🏰後日譚
- 254
- 17
- 0
『後日譚』
──────────
「学校の人々が、各々の持つ大きな望みを成し遂げられますように。」
「みんながこの学校で沢山のことを学び、掛け替えのない経験ができますように。」
「君たちが等しく認め合い、助け合い、日々を心健やかに過ごせますように。」
「みんなの素敵な笑顔がキラキラ輝く、楽しく驚きに満ちた日々がずっと続きますように。」
「そして永遠に!このホグワーツに栄えあらんことを!」
…
朝日が水平線の向こうにゆっくりとその姿を覗かせ始めていた。
その燦然と輝く陽光の中を、砕いた水晶玉の破片がキラキラと光の粒になって揺蕩う。それは朝靄に溶けて、やがてどこかへと姿を消してしまった。
それが、7年間かけて、この4人の生徒が創り出した魔法の最後の姿だった。
──願いを叶える水晶玉。
1年生の頃から少しずつ幸福な記憶と魔力を込めて創り上げ、ホグワーツを去る日、叶える時にそれを割ると成就する。
それは、彼らだけの卒業制作だった。
今ならもっと、効率的に幸福を振りまく魔法は創造できただろう。想いを残すすべはいくらでも考え得るものだ。
けれど4人は、それを選ばなかった。
選ばず、ただひたすらに水晶玉へと想いを込めた。
今日、帰途に着くホグワーツ特急に乗った瞬間から、自分たちはもう、この学び舎を帰る家だと呼ぶ事はない。
けれどこの城に残した魔法が、全てを覚えていてくれるだろう。
あの光の粒が、自分たちの代わりに愛しい生徒たちに道筋を示すだろう。
ホグワーツ特急で出会ったあの日に、4人でそうしようと約束したのだから。
──────────
グリフィンドール監督生
マリエッタ・ベル(cv.さとば)
スリザリン監督生
リザ・ローラン(cv.サキ)
ハッフルパフ監督生
アール・ベケット(cv.もる)
レイブンクロー監督生
クリスティアン・オルセン(cv.みけねこ)
#わわほぐらいぶ
Comment
No Comments Yet.