【男女2人台本】若いツバメ
田口みくに
【男女2人台本】若いツバメ
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春と共に訪れ、冬が来る前に飛び立つツバメ。今日も1羽、若いツバメが暖かな巣から飛び立つようです。
ツバメ『』
マダム「」
[]はト書です。参考にどうぞ。
[0:00窓を開ける音]
[ツバメ:窓枠に足をかけて今にも飛び立とうとしている]
「もう行っちゃうの?」
[寝巻きの上から1枚羽織っただけの姿で寝室から出てくる]
『おや、起こしてしまいましたか。』
[1:19~18振り向いて窓枠の上にしゃがんで立つ]
「あなたが居なくなったベッドは肌寒かったの」
[ゆっくり近づいてくる]
『嬉しいことを言ってくださいますね。』
「ねぇ、もっとここにいない?」
『すみませんマダム。私はもう行かなくては。』
「私あなたのためならなんだってするわ。だから、」
[ぎゅっと手を掴む]
『魅力的なお誘いですがいつまでもここにはいられないのです。』
[掴まれた手をやんわりと離しながら]
「どうして?ここなら雨風も凌げるし食べるものにも困らないわ。」
[完全には離さず、指先を握る]
『我々は季節と共に場所を移る者です。ついつい居心地が良くて長居をしてしまいましたが、今日にもここを出ないと私は凍え死んでしまう』
[困ったように苦笑しながら]
「お願い、1人にしないで。」
[縋るように身を乗り出す]
『大丈夫。春になったらまた来ます。』
[額に軽く口付ける]
「本当に?」
『お約束します。』
「絶対よ?」
『えぇ、ここが私の帰る巣ですから。』
[ニコリと人好きのする笑みを浮かべる]
「愛してるわ。」
『私もですよ、愛しいマダム。ではまた春風と共にここへ帰ってくる日まで、ごきげんよう。』
[0:17~翼の音]
的な鳥人間と人間の女性のお話し。
ツバメ役は必ず男性である必要はありません。若いツバメですからね。
間が結構詰んでます。お互いにちょっと早口に喋らないと羽音に間に合わない...。
#みくにの世界
#台本 #2人声劇
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