冬に備えて【ウル】
くー
冬に備えて【ウル】
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「ひゃっ!!」
客が思わず叫んだ。
手相を見ようと客の手を掴んだのだ。あぁ、いけない…末端の冷えにはどうも鈍感で…ウルは心の中で反省しつつ、穏やかに微笑みながら、ごめんよと謝った。
お客が帰ってから、フーっと手に息を吐きかけながらさすって温めた。部屋にずっと居座ると、気温の変化に疎くなってしまう。火を起こしてお湯を沸かしながら、お香にも火を灯した。
「今年の冬の神々はどう動くんだろうね…雪は積もるのだろうか…」ポツポツと呟きながら、いい香りのする部屋でゆったりとお茶を飲んだ。
今はまだこの程度で体は温まるが、このままでは流石に冬本番を迎えることは出来ない。折角来てくれた客にも寒い思いをさせてしまう。
「あまり外に出るのは気が進まないんだけれど…」
短くボヤきながらゆっくりと立ち上がった。
「でも仕方ないね。風邪をひく訳には…いかないからね」
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冬を乗り切るために、冬支度をしてください。
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