声劇 蓮の花の浮かぶ夜の回廊にて
台本:あいざわ 読み手:○○
声劇 蓮の花の浮かぶ夜の回廊にて
- 405
- 13
- 1
夜の回廊に一人佇む
美しい人のお話。
久しぶりの和風声劇です。
神秘的な感じを目指してかいたのですが、
ほとんど自分の好みになってしまいました...
☪︎アレンジ全然OKでございます。
☪︎一人称は私になってますが、変えてみてもよきだと思います。(性別逆転もありです。)
☪︎コラボの際は拍手かコメントをして下さると
喜びますので、良かったらお願いしますね。
台本↓
ぽたぽたと水の滴る回廊で私は
今日も一人、こうして立ち続けている。
霞がかる水面にそっと顔を近づけ、
蓮の花にそっと口付ければ、
たちまち辺りが透き通る。
....蓮の花の美しい、夜の回廊。
何処まで歩いても、私は一人。
ふと水面に波紋が広がって、
蓮の花はすいすいと遠くへ泳いだ。
あの日に別れた兄の姿を重ねて、
また一つ、蓮の花が枯れる音がした。
くしゃりと、耳障りな音。
なんだか嫌になって、水に手を潜らせた。
水は蛇のように私の手にまとわりついて、
じわりじわりと私の体温を奪っていく。
吸い込まれるような冷たさに、
私の意識が遠のくのを感じる。
昔よりも寒く感じるのは、
きっと首にあった温もりが消えたから。
今更兄を恋しく思っても、
私に待つのは暗い回廊だけ。
また繰り返すのかと呆れながら、
私は意識を水面へ飛ばした。
#声劇 #声劇台本 #朗読 #朗読台本 #一人声劇
#本と万年筆
Comment
1commnets
- 和。-なごみ-お借りしました! 久々だけどあんな感じで 大丈夫かな~?(。>﹏<。)