帰り道

ホサカマユコ

帰り道 ずっと探してた 迷子の帰り道 竦む足が立ち止まる どこにいるのかも わからないまま 誰か助けて と 内側から呼ぶ声 1人じゃもう歩けないと ただ雨が止むのを待った 重たい空の隙間から 射し込む日のような 奇跡を見たんだ 塞いだ耳に流れ込んだ声 何処にいたの そう言われた気がして 下を向いたまま あなたに手を引かれて 反射する赤で立ち止まる 大きな傘の下 繋がる体温 ずっとこのままで いられたらいいなんて 思ってしまう その優しさに ただ甘えていたくなって 忘れたままの帰り道 あなたが見つけてくれた あの日から 埋まらない空白を埋めるように そばにいるよと 笑うから やっと出会えた でも行かなくちゃ その手を離すときは 上手く笑えるかな 重たい空の隙間から 射し込む日のような 奇跡を見たんだ 塞いだ耳に流れ込んだ声 やっと見つけた そう言われた気がして ずっと探してた 迷子の帰り道 ここからは もう1人でも 歩けるから 胸の奥にはいつも あなたがいる