【ソロ声劇】機械の心 ①
兎角ゆず
【ソロ声劇】機械の心 ①
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#声劇
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心って美味しいの?
僕の言葉に博士は笑う。
僕には心がない。全ての感情はデータでできていると博士は言った。
博士は僕のお父さん。
心を持った人形を作って、友達になるのが博士の夢らしい。
夢って何?
夢は人間が見るもの。
人間って何?
僕の反対。
だけど、博士は僕に心をつけて、夢を見させたい。
じゃあ、僕は博士の思いに応えたい。
この気持ちが心…なのかな?
そして、博士は僕を虐めた。
暴力、暴言、ありとあらゆる手で僕を虐めた。
博士は最初は泣きながら、「ごめんよ」と言っていた。
だけど、最後には何も言わず笑っていた。
これは…何?
これが心?
僕は叫び、博士を殺した。
博士が僕に最初に与えた気持ち、それは憎しみだった。
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