【ソロ声劇】過去夢
兎角ゆず
【ソロ声劇】過去夢
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#声劇
兎角です。
夢で見たのは父と出会う前の母だった。
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先に言っておく、これは夢だ。夢オチだ。
物語の禁忌だってこともわかってる。でも語らせてくれ。
これまでの事を。
僕(私)はふわふわ浮いている。
幽霊のような感覚。
見えるのは学校。木造のボロい奴で、僕(私)の通う学校の旧校舎だ。
もう授業は始まっているのか、生徒は誰もいない。
いや、一人いた。男子生徒だ。
遅刻してしまったのか、走って向かってきている。
なぜか17の数字が頭をよぎる。
おもむろに彼を追いかけてみる。
彼に話しかける女子生徒がいた。
…母だった。そこには10代後半の母の姿。
彼と母は仲良く話すが、内容は聞こえてこない。
でも、母は楽しそうだった。
どうやら、彼は母の恋人だったらしい。
手をつなぐ母は照れていて、なんだかむず痒いきもちだった。
それから何ヶ月経ったであろうか。
彼と母の仲が悪くなった。
学生の恋人によくある奴で、お互いの進路が違ったみたいだ。
彼と母は別れてしまった。
そして僕(私)は夢から覚めた。
起きるとそこは病院でどうやら僕(私)は半年間寝ていたらしい。
そして母がやってきて、僕(私)は聞く。
「17って数字に、母さん何か心当たりある?」
母は答える。
「意味がわからない」
なるほど、所詮は夢か。
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- Mr.R読ませていただきました!
- 夜風ルイお借りします