【声劇台本】逆説
A( ) B( ) 演奏/彗
【声劇台本】逆説
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彗さんの演奏する
ラストダンス / Piano ver. Eve
をお借りしました。
楽曲を聞いていると、夜の摩天楼のようなイメージと
どこかサイバーパンクなニュアンスを感じたので、
こんな感じの本になりました!
そこまで早口にはしなくても大丈夫ですが、
割とピタっとはめ込まないと収まりきらないかもしれないです。
本文だけだと、説明不足かと思うので
なんとなくの補足っぽいものを置いておきます。
A
人類の死滅してしまった未来から、Bを止めに来た。
B
科学者。
彼の実験が人類死滅の原因となってしまった。
※( )が付いているところは、Aにかけている言葉ではなく、回想シーンみたいなものだと思ってください。
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B:(ほんの興味本位だった。
好奇心と言っても良い。)
(スポイトで試験管に一雫の溶液を垂らすような気軽さで、
実験用のマウスに針を通すような感覚で。)
A:2119年。
B:ちょうど100年先だな。
A:人間が絶滅危惧種に指定された年です。
B:妙な話だな。
指定する側が人間だろう?
A:いえ、指定したのはAIです。
あなたの造った…ね。
B:(私は彼らに、
私の造ったAIに一つの実験をした。)
A:あなたの愚かな実験が、人類を死滅させた。
B:(私は彼らに「善悪」を教えた。)
B:興味深い結果じゃないか。
私の息子たちは人間を悪だと判断した。
それとも君は彼らに誇れるほど清廉な人間なのかい?
A:僕は…僕のしていることはただの復讐です。
あなたの愚かな実験の犠牲になった者たちの。
B:私を殺せば未来は変わるか?
変わるだろうさ。
新しい未来を予言してやろうか?
100年以内に人類は滅ぶ。
自らの手によってね。
A:そうかも知れない。
だけどそうならない可能性を信じたい。
信じるしかないんだ。
B:面白い実験だ。
世界から私という要素を取り除いた時、
未来はどう変わるのか?
結果が見届けられないのがいささか残念だが、
私の墓前にでもレポートを届けてくれたまえ。
君にはその義務があるだろう?
A:さようなら、父さん。
B:興味深い結果だったよ。
非常にね。
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