拝啓、君へ
彼女のことがずっと好きなあなた
拝啓、君へ
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[story.5]拝啓、君へ
☏一人称変更、アドリブ自由です☏
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屋上からの青い空。
肌がジリジリ焼けるような日差し。
君の真っ白な首に流れる汗。
暑いね、なんて言って寝そべる君。
そして、君の最後の笑顔。
全てが夏だった
とても綺麗で、儚くて、残酷だった
夏にしては涼しい風が私の髪を揺らす
君はショートヘアーだっけ
「あっ、」
無地の便箋には書き途中の文字。
風に乗って空へ飛んだ。
『拝啓、君へ__
もう夏が来ました。
そちらの世界には夏はありますか。
君がいない夏は少し生きづらいです。
私のことは忘れて、そう君は言いました。
何を言っているのかもわからず、聞くこともままならず君は消えましたね。
君が夏が好きだと言っている意味がわかったかも知れません。
自意識過剰かもしれませんが、その理由は私と長くいれるからでしょうか。
夏になると屋上の鍵が開く。
そこに私たちはずっといましたね。
暑いね、と笑うきみの笑顔が大好きでした。
私はまだ君のことを忘れられません。
ごめんなさい。
私は君のことが___』
「あーあ、まだ書いちゃってないのにな」
空を見上げると、私を嘲笑うかのように肌を焦がす太陽
「ねぇ、ずっとッ!!…ずーっと!!!!…君のことが大好きです…」
届いただろうか、
いいや
届いたはずだ
ねぇ、この屋上に来ることはもうやめるよ
「どうか、お元気で」
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☂︎*̣̩⋆̩*
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