【朗読台本】夏のコントラストに呑む

貴方の名前

それは確か炎天下、暑い夏の日だった 耳に響くのは水の音 蝉と、笑い声 黄色い歓声、笛の音 呑まれてしまう溺れた感情 覗いたそれが眩しくて、咄嗟に目を瞑った 耳を塞いで遠ざけても フェンスに弾かれた蝉の声が濡れた肌を焦がすから 言葉を飲み込み踵を返した どうするの？ ゴム臭い鞄(かばん)が不気味に軋んだ どうするって、 ｢...どうしよう｣ 紙をなぞるペンの音 プールの匂い 母の笑顔 いってきますと玄関を閉める自分の声が 妙に頭にこびりついていた 夏の影に空を見上げる まるで、映画を見ているように私の景色は鮮明で いっそ私も、あのコントラストに呑まれてしまえたらー… そんな絵空事に一人、想いを馳せた ．．．．．．．．．．．．．．．．．．．．． 声も、音も、景色も、色も。 まるで映画のようで、綺麗で眩しかった ．．．．．．．．．．．．．．．．．．．．． 令和初めまして、一葉です。 友達の楽しそうな笑い声に憧れを抱く反面、耳障りだな、とか、うるさいな、なんて感じてしまう自分が疎ましい。 この綺麗で眩しい景色はこれで完成してて、自分は多分みんなと同じになれないんだなって察してしまってるんです。 個性が大事とかみんな違って…なんて誰かがよく言ってますけど、溶け込めないのは寂しいですよね。 素敵な伴奏、四ノ宮りゐさんに本当に感謝です...🙏😢💖 #四ノ宮りゐオリジナル #一葉の台本 #台本 #朗読台本