【声劇】 虚構の視界
声劇台本
【声劇】 虚構の視界
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2作目です。今回は前回よりもシリアスで陰鬱な雰囲気のストーリーになっているかなと思います。
⚠️殺人等の表現があるので、苦手な方はご注意ください。
アレンジはお好みでどうぞ!✨
一人用台本となってます!性別は関係なく読めます☺️✨
使用の際は、👏🏻か💬して下さると把握しやすいので助かります🙇♂️
コラボして下さった方、必ず拝聴させて頂きます( *˙꒳˙ )
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あの日自分がした事を僕は今日もまた思い出している。
彼女の白い頬に滴る、赤い血液と
床に捨てられた血塗られたナイフに
血飛沫がびっしりついた無地のTシャツ。
薄暗い部屋の中で僕は今日も独りで頭を抱えている。
あの光景が頭から離れない。
あの日の事が僕の記憶に錆び付いている。
本当に彼女はもう居ないのだろうか?
あの人はもう何処にも居ないのだろうか?
鈍い感触が僕の手に伝わった。
あ、、?
なんだこれ?
鼻をつくような臭いが漂う。
目の前には硬直したように動かない物体があった。
あれ
…あ、これは人間か。えっと…
あー、あいつだ。
状況を把握するのに役ただずの脳が追いつかなくて苛立ちを覚える。
ふと手元を見ると、ガラス製の灰皿から真っ赤な血液が滴り落ちていた。
「…はははっ」
いつまでもここから抜け出せない惨めな自分に、不思議と笑みが零れた。
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【 背景 】
主人公は数年前、理不尽な理由で恋人を刺殺してしまった。
それからは、罪悪感とは違う感情が彼の心を犯していった。
毎日毎日その事を思い出しては目眩を起こし、頭を抱え込んでいた。
自分を消してしまいたくて、でも死ぬのが怖かった彼は名前も戸籍も全部変えることにした。
彼は新しい生活を始めたのだ。
数ヶ月前、ある人と交際する仲になる。
それからは幸せな日々が続いて行った。
しかし、またあの日の事を思い出すようになる。
そしていつしか、交際していた彼女を過去の恋人と無意識に重ねてしまうようになっていた。
いつしか現実と虚構の境界が分からなくなって、なにもかも分からなくなってしまった。
結果的に彼女を灰皿で殴って殺してしまう。
しかし彼には罪を犯したという実感が湧かない。
自分が何をしたのかさえも理解出来ない。
もう誰も救えやしない自分、惨めな自分に愛想を尽かして自暴自棄な笑いが込み上げてしまった。
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Comment
3commnets
- あ〜る{R}お借り致しました!
- たけたけ@声劇+αお借りしました!
- 🥀詩乃🥀ありがとうございます!✨m(*_ _)m