【朗読】泡沫日記
読み手:〇〇/台本:晴歩/BGM:ゆずちゃ
【朗読】泡沫日記
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いつもそうだ
あれもこれもどれも君も
大切なものだと気づく前に消えてしまう
【台詞】
7月21日
嫌になるほど大量の宿題も
飽き飽きしていた人間関係も
全部ほっぽり出して海にやってきた
夏も始まったばかりというのに
ここの砂浜には人っ子一人いない
まるで別世界に来たみたいだ
少しの間ここに居座ってみよう
7月28日
この場所に来てから約1週間
ようやく人間に巡り会えた
つばの広い麦わら帽子を被り
白いワンピースを着た気さくな少女
幾度か他愛のないことを話したにも関わらず
あの砂浜を出た途端記憶からすっと抜けてしまう
名前は聞かなかった
というより聞きたくなかった
8月9日
彼女はこの砂浜に凄く愛着を持っているようだ
会えば必ず話をしてくれた
目の前に広がる海原には沢山の命が灯っていること
夜になれば翠色の光が水面を照らすこと
後はそうだな…
あれ、思い出せない
8月30日
また明日も会えるといいですね
そう言って頬を緩めた彼女の形相が
今も瞼の裏に深く刻まれている
うざったいくらいの暑さも純白な君も
遠い遠い夏を背に
泡となって消えてった
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一人称変更〇
アドリブ、台詞変更○
※コラボする際はお手数ですが拍手と「借ります」と一言コメントをよろしくお願いします
コラボしてくださった音源は全て聴いています。
拍手も全てにします。
ですが、コメントだけはコラボ者様の声や演技をよく聴いて言葉にしたいので遅れることがあります。ご理解いただけますようお願い致します。
【読み方】
灯って…ともって
翠色…すいしょく
水面…みなも
形相…けいそう
こんばんは、晴歩です。
最近私生活が忙しくて中々台本の案が浮かばなかったり、浮かんでもそれを言葉にする時間がないといった低浮上気味ですが、なんとかこの作品を書き上げることができました。
段々と気温も上昇してきて夏が近づいて来ているのが身に染みて分かりますね。
今回は夏に起きた少し不思議な出来事を日記風に綴ったら面白いかなと思い、書いてみました。
題名は「泡沫日記(うたかたにっき)」と読みます。
泡沫とは消えやすくて儚いことのたとえです。
時間とともに薄れ行く記憶の中で何となく心に残っている出来事や人物。ふとした時に蘇ってくる過去の記憶。
意図せずとも消えてしまうそんなもの達を綴りました。
翠色は緑色のことです。
夜になると緑に近い色で水面に光るのは
生き物でしょうか、それとも人工物でしょうか。
いろんな解釈をして読んで頂けたら幸いです。
私の台本にコラボして下さった皆様へ
上記にも記載の通り最近忙しくてnanaも低浮上気味です。
コラボして下さった音源は必ず聴きに行かせていただきます。
ただ、もう少し時間がかかるかもしれません。
ご理解のほどお願い致します。
そして今回はゆずちゃ様の素敵な伴奏に日記帳のページをめくる音と紙にペンを滑らせる音を自分で録音しました。意外と難しくていい音を撮るのに苦戦しました。出来れば紙にペンを滑らせる音から台本を読み始めて頂きたいです。
また時間がギリギリかもしれません。申し訳ないです。
これでも頑張って削った方で初期の殴り書きした際の台本は読むのに恐らく2分半程かかるものでした。
もう1つ季節もの(夏)の台本をストックしているのでその時が来れば投稿したいと思います。その際はまたよろしくお願いします。
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Comment
3commnets
- 左透 えなお借りします。 素敵な台本ありがとうございます!
- カワセミ台本をお借り致しました。ありがとうございました。
- 高菜お借りします!