【朗読】さよなら、カムパネルラ
若王子リサ
【朗読】さよなら、カムパネルラ
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お蔵入りしたクトゥルフ神話TRPGのオリジナルシナリオを、朗読台本にリメイクしました。
「アッシェンプテルの悪魔」のpixivでの300ブクマ越え記念に。
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激しい音が響いて、辺りがさあっと明るくなって。
目を覚ますとそこは、銀河を走る列車の中でした。
きらきら星の中を進む不思議な列車の中で探索者が出会ったのは、幼い頃喧嘩別れしたはずの幼なじみと、美しい少女。
「私のことは、カムパネルラと呼んで」
探索者たちはふと、その少女の笑顔にどこか懐かしい面影を見るのでした。
「あなたたちはここに居てはいけないわ。ついてきて。あの方にお願いして、元の場所に帰してもらいましょう」
こうして、カムパネルラと名乗る少女との、銀河を翔ける不思議な旅が始まったのです。
しかし、そこで探索者たちを待ち受けていたのは、哀しい過去と、大切な人との別れ。
「ありがとう。みんなと会えて、とても嬉しかった。さようなら。もう喧嘩しちゃだめだよ。これからのみんなの人生に、たくさんの幸せが訪れますように……」
クトゥルフ神話TRPG「さよなら、カムパネルラ」
――忘れたい過去があった。
――でも、忘れることなんて、出来なかったよ。
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