【声劇】あの子

朗読: todorokigentaro BGM:Kris 台本:凜(りん)

・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ 本日(ほんじつ)、快晴(かいせい)。 僕を見つめるあの子。 僕は背中が熱くなるのを我慢(がまん)しながら 黒板(こくばん)に文字を書き続ける。 緩(ゆる)やかに時は流れる。 今日も最前列(さいぜんれつ)の席に座るあの子は 故意(こい)か、 消しゴムを床に落とし、 慌(あわ)てて拾(ひろ)い上(あ)げる。 あの子の衣擦(きぬず)れの音が教室に響(ひび)く。 僕は、たまらず彼女の目前(もくぜん)まで歩(あゆ)み寄(よ)り、 内容を進める。 柄(がら)にも無(な)く、と 自嘲(じちょう)しながら買ってしまったオーデコロンの香りに 彼女は気付いてくれただろうか。 僕は彼女の目を見つめ、話す。 「レポートの提出期限(ていしゅつきげん)は来週末(らいしゅうまつ)です。」 教室中(きょうしつぢゅう)の視線(しせん)が一斉(いっせい)に彼女の背(せ)に向かう。 彼女は真(ま)っ赤(か)になり固(かたま)まっている。 帰宅(きたく)。 僕はいつものように書棚(しょだな)の本を手に 話しかける。 「今日も可愛(かわ)いかったよ。」 「家では、無口(むくち)なんだね。」 「仲間内(なかまうち)に嫌(いや)な奴(やつ)が居(い)てね。」 返事は帰ってこない。 マネキンは同じ姿勢(しせい)で止(と)まったままだ。 ・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ・*:..｡o○☼*ﾟ #声劇 #一人声劇 #Kris #文学少年の憂鬱 #ピアノ #ほえほえP #声劇台本 #朗読 #台本 #台詞 #朗読台本 #怖い #寂しい #あの子 #凜の台本 #Krisさんのピアノ #凛さんの台本 #todorokigentaro声劇