-舞踊念比-
読み手:コラボ者様 台本:朔
-舞踊念比-
- 10
- 1
- 2
-時代が移りゆく中、江戸時代には念比という契があったそうな…-
以外台詞
桜が散れども、我々には春が訪れその春を売ることにより、武家様の出世、そして我々にも一種の出世でありました。 それは自分の舞が認められたということでもあります。
外は雨。江戸は今日も陰間(かげま)で溢れかえっている。
芸を磨かず売春等とは…江戸は一体どうなるのやら…
我々は芸を磨く為に舞を披露しておるのではないか?ましてや売春などと…。
溜息は尽きぬ。
舞は人を狂わす。そして我々もを…狂わすのでありました。
相反する、気に入れられたお偉い方と一晩を共に夜の舞を披露するのも我々の仕事。春を売り交わりあった身体はもう…穢れた自分は陰間の一種であることを指し示す。嗚呼なんだ、自分はとっくに陰間になっていたのだ。
されど罪人は竜と舞散り、そして春は…再び訪れれば雨音などという美しい音色は雑音に変わるのでありました…。
舞…散れども、春は過ぎ行くことなくまるで能面を纏って今日も私は…ただただ舞い踊るように男を誘惑する卑劣かつ残忍な人間になりさがる…
…さあさあ、ご覧あれ。
#一人声劇 #声劇用台本 #和
✩⡱ここまで読んで下さり有難うございました!
実際に江戸時代には男色文化が盛んであったという出来事は実在するお話しです。
お偉い武家様のお気に入りになると踊り手もお偉い武家様と共に地位も上がるとか…
今では考えられないお話しですよね。笑
Comment
2commnets
- 朔☪︎*。꙳
- 夜雨事後報告すまん。お借りしました。