アネモネ【左→三→滝→←小】
Sery
アネモネ【左→三→滝→←小】
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⚠︎bl注意
ある忍友さんと話してて、盛り上がった内容を、そのまま声劇にしたものです。
とりあえず出来上がったところまでを貼るので、よろしければ、いいところで切って、コラボしてください!
コメントしていただければ、すぐさま見に行きます!
⚠️
とりあえず誰も幸せそうじゃない。
三年生全員、なんか不幸
そんな不幸なんて大丈夫!という伊作ばりにメンタルの強いお方は…ゆっくりしていってね
最悪の日だ。
まさか、貴方達が逢引してるのを見てしまうなんて。
奪い取ってやるとは言った。
振り向かせるつもりだった。
…だけど…
「…これはねぇよ…」
部屋の中にいるのは、体育委員会の先輩二人。
四年い組の平滝夜叉丸と六年ろ組の七松小平太先輩。
…二人はどうやら、「両思い」らしい。
……あーあ。…脈なしって知ってたら、アンタなんて、好きにならなかったのに。
わかんねぇ。どこが良いんだ、あんな人。
確かに、顔は綺麗だけど
自意識過剰だし、自画自賛ばっかするし、うるさいし、母ちゃんみたいだ。
それでも、
戦輪の腕は凄いし、面倒見は良いし…俺のことだって、必ず見つけてくれる。
…だからだよな…。
気が付いたら、好きになってた。
その時にはすでに、二人はきっと、両思いだったんだろう。
どこまでも報われねぇな、俺。
「……バカ夜叉丸」
もし、俺が今この扉をあけて、貴方の名前を呼んだら。
もし、これから先、俺が貴方を呼び捨てで呼んだら。
少しは、気にかけてくれる?
…それとも、呆れられる?
そこまで考えてはいるくせに、結局、俺はこの扉を開けられない。
あの二人の間に、入ることなんてできない。
「なんだよ、前…俺に顔の事褒められて、嬉しがってたじゃん」
俺もまだまだ子供だな。
自分じゃどうしようもない時に、悪態しか付けないなんて。
「…応援しよう、なんて…思えねぇんだよ…!」
嫌いだ。
アイツを奪っていった委員長が
自意識過剰なアンタが
…諦めきれない俺が
「………先輩、好きでした」
聞こえてりゃ良いのに、なんて思いながら、小さくそう呟いた。
滝夜叉丸は綺麗だ。
笑った顔も、横顔も、疲れた顔も、全部、全部。
だからこそ、色々なやつに好かれる。
私で一人
…あとは、多分、三年ろ組の次屋三之助。
アイツはきっと、滝夜叉丸以外眼中にない。
…私と、同じように。
奪ってこないのなら、私が手放すわけがない。
…三之助はきっと、それを分かっている。
それでも奪いにこないのは、
自己愛故にか?
…それとも、滝夜叉丸が悲しむ顔を、見たくないからか?
奪いにくる度胸があれば、アイツの実力しだいで、考えてやるつもりだったのに。
私だって、六年だ。
三年のアイツに意地を張って、絶対奪わせない!とか、そんな大人気ないことはしない。
…だから、こんなに待ってやったというのに。
…泣くなよ、三之助。
そこにいるのは分かってる。
入ってくれば良いだろう。
…今なら、まだ考えてやるぞ?
……でも、まぁ……
きっと、三之助はこのままだろうな。
もしかしたら、滝夜叉丸に想いは伝えるかもしれない。
…そうなったら、滝夜叉丸はどうするのだろう。
私を選ぶか
三之助を選ぶか
…どっちにしろ、誰か一人が振られるのか。
もし、滝夜叉丸が私を選んだとしたら
三之助が、失恋する。
もし、滝夜叉丸が三之助を選んだとしたら
私が、失恋する。
あぁ、思い出した。
そういえば、三之助が選ばれて失恋するのは、私一人では無かったな。
…なぁ、そうだろう?
三年ろ組の、神崎左門。
三之助が、泣いて帰ってきた。
…こんな三之助、見たことがなかったから、藤内と数馬は大慌て。
孫兵は、相変わらずマイペースだけど、さっきから珍しい虫を見せて慰めようとしてる。
作兵衛は、そんな三之助をただただ見ていた。
「おい、三之助。…何があったんだよ?」
作兵衛がしゃがみながら、座り込んで泣いている三之助に声をかける。
「………なんでもないよ」
三之助は、こういう時に自分のことは口に出さない。
作兵衛は、そのまま聞き続けるのかな、と思ったけど
「わっ!?」
僕の頭を軽く撫でると、布団を持ちあげた。
「俺今日は、孫兵のところで寝るわ。行くぞー」
孫兵と、数馬と藤内を引っ張っていったけど、作兵衛は僕の耳元で「左門、頼んだぞ」
って、三之助には聞こえないように言った。
…泣いている原因なんて、分かってる。
…きっと、あの人のせいだ。
「…三之助…」
「……今日な、滝夜叉丸が、七松先輩と、会ってた」
僕の前だけで、話してくれた。
その事実が、頭の中を駆け巡った。
二人だったから、漏れる心配がないから
…理由は、いくらでも考えられる。
…それでも、「僕だから話してくれた」
…そんな可能性に、かけたくなる。
「…二人で?」
三之助は、小さくうなずいた。
ただ、委員会のことで集まっただけなのかもしれない。
…だけど、三之助にとっては、
恋い焦がれている相手が好敵手と同じ部屋にいる
という時点で、耐えられないものなのだろう。
僕だってそうだ。
…君から、滝夜叉丸先輩の事が好き、って聞いた時、どれ程傷ついたか。
今だって、
僕だったらそんな顔はさせない、とか
僕だったら全部を受け入れられる、とか
そんな言葉が、出てきそうになる。
…そんなこと言ったって、何にも変わらない事は分かってる。
きっと三之助は、困りながらもありがとう、って言うだろう。
だけど、間違いなく、仲良し三年生は崩れる。
迷子コンビも無くなる。
…そうなってしまったら、僕はどこで、三之助の特別になれる?
このまま、恋情が伝えられないなら…
そのまま、一生友人でいさせて。
「…三之助は、よく頑張ったよ」
ポンと三之助の頭に手を乗せる。
僕に見られないように、泣いていた三之助が、少し顔を上げた。
「…ありがとう……よーし!アイツらもいないんだ、二人でトランプでもやろうぜ!」
涙を拭って、立ち上がった三之助は、笑顔だった。
…あぁ、君は残酷だよ。
…君に恋い焦がれて仕方ない男に慰められて、そんな笑顔を見せるなんて。
…これじゃ僕も、諦められないじゃないか…。
⚠︎追加
今日は体育委員会がある。
相変わらず、七松先輩は後ろなんて見ないで走っていく。
その後ろを、滝夜叉丸がついていく。
嬉しそうに、二人で話す
…そんな光景に、耐えられなくなってー逃げた。
迷子には、ならなかった。
自然と、足は進んでいく。
それなのに、帰り道はわかっていた。
…それでもオレは、帰らない。
滝夜叉丸を避けたくて、あんな二人を見たくなくて。
後ろから、滝夜叉丸の声がする。
その声には、一切耳を傾けず、オレは走り続けた。
そのうちに、距離はだんだんと縮まってしまった。
「…おい!三之助!…一体どこへ行こうとしているんだ!」
追いかけてきた滝夜叉丸に、腕を掴まれた。
咄嗟に、オレは手を振り払った。
「っ…触んなよ!」
…やってしまった、と思った。
痛くは、ないはず。
…オレに、冷たくされたところで、アンタには何にも関係ないくせに…
ーなんでそんな、悲しそうな顔をするかなぁ…
「…三之助…」
滝夜叉丸が、一歩、オレへと近づく。
こんな状況でも、オレの心臓は凄まじい勢いで脈打っていた。
オレ、アンタのこと嫌いだよ。
男のくせに、無駄に綺麗なその顔も
顔に似合わないその声も
自信過剰なその性格も
戦輪を投げるのが上手いところも
迷子になったオレが、何処へ行っても必ず見つけてくれるところも
優しい顔で、オレに笑いかけるところも
あの人に対して、一途なところも
…そんなアンタが…
大っ嫌いで
ー大好き、なんだよ…。
大きく深呼吸して、オレは振り返って笑った。
「…好きです…平 滝夜叉丸先輩」
フルネームで呼ぶのなんて、何年ぶりだろう。
三之助から、告白された。
手を振り払われて、私のことが嫌いなのかと思ったのに。
次に彼から出てきた言葉は、予想とは正反対で。
…どんな顔を、すれば良いのだろうか。
「……その……すまない、なんて言ったらいいのか…」
言葉が、出てこなかった。
そんな私を三之助は、「ダセェ」と笑った。
「別に何も言わなくていいっすよ。…アンタが誰を好きかなんて、もう知ってるから。
…だから、諦める前に、気持ちぐらいは伝えておこうと思っただけです!」
…そんなに私は、顔に出やすいのだろうか。
そう言って、笑う三之助は、少しー泣いているようにも見えた。
まさか、後輩にそんな風に想われているなんて、思いもしなかったから。
驚いたし、嬉しかった。
…だけど、私はその手を取れない。
ー私にも、好きな人がいるから。
それでも
「……三之助。………好きになってくれて、ありがとう。」
これが私の、精一杯の返事だ。
…やっぱり、振られた。
それでも、なぜか気分は良くなった。
モヤモヤが晴れたからなのか、スカッとした気分。
…ありがとう、か…。
やっぱり、生粋のアイドル学年だよ。
…振られたのに、こっちまで好きなってよかったって
そう思える、何かを持ってる。
「…はい。…先輩も、早く伝えなよ。…誰かに取られる前にねー」
そう言って、オレはその場を去った。
決して振り返らないように、前だけ見て、忍術学園の方へ。
長屋へは、珍しくすぐに帰れた。
部屋で待っていた、作兵衛と左門が、心配そうにオレを覗き込む。
「アハハ!やっぱ振られたわ!」
「振られたってお前っ……だ、大丈夫なのかよ。…随分ピンピンしてるみてぇだけど」
顔を上げて、思いっきり笑うと、作兵衛がそう声を上げた。
「まぁな…振られたは振られたけど…なんか、スッキリしたから!だから、心配はいらないよ。……左門?」
黙ったまま俯く左門に、声をかけると、ビクッと体を震わせて。
やっと口を開いた。
「あ…あぁ…三之助が、落ち込んでないならいいんだ」
オレより落ち込んでいるように見える左門の、頬を引っ張る。
「お前何してんだよ!?」
「えー…癒し?左門って大口だし、なんか可愛くない?」
「…おもちゃにするのはやめてやれよ」
呆れた作兵衛の思い切り突っ込まれたけど、オレの意見を言ったら、納得ーいや、諦めたのかな。
「いひゃいひゃんのしゅへ…!」
左門の頬を引っ張り続けていたら、途中からどうやら力が強くなってしまったようで。
左門は不満げに声を漏らした。
…といっても、何言ってるかわかんないけど。
多分、「痛い、三之助」だと思うけど。
「悪い悪い」
「…うん」
笑いながら、手を離す。
左門は、未だになんだかぼーっとしてる…というか、「心ここにあらず」な状態で。
「…まぁ、とにかく、意外とおめぇがピンピンしててよかったよ」
「いったぁ!?」
作兵衛が、オレの背を思いっきり叩く。
「…やったな作兵衛!!」
仕返しをしてやろうと、作兵衛に飛びかかった。
振られた…振られた…振られた…。
それだけが、ぐるぐると回る。
それって。
僕にも可能性があるってこと?
アネモネ
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。和名はボタンイチゲ(牡丹一華)、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)。または、アネモネ属(Anemone)の総称を表すこともある。
地中海原産で、語源はギリシア語で「風」を意味するΆνεμος (anemos)から。ギリシア神話中に、美少年アドニスが流した血よりこの植物が産まれたとする伝説があり、稀にアドニスと呼ぶこともある。なお、adonisはフクジュソウ属の学名である。
*花言葉は「はかない恋」「薄れゆく希望」「恋の苦しみ」「君を愛す」*
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13commnets
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきます遠いよマジで… 多分この辺の県の人じゃないと、「え?どこそれ?」ってなる県ベスト3ぐらいに入ってると思う(((
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきます境目がはっきりしすぎて…電車で15分やぞ…(((
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきます隣町?まで行かないとw 小さいのしかないw
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきます田舎だからなぁ…まず、大きいホームセンターがないw
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますタブレットだからなぁ…入るかな?w
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますひえええええ… エライコッチャ…
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますひえええ…水はあかん…
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますジッポロックw その手があったかw
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきます私も、お風呂入りながら頭の中で考えたりするけど、出てきたら全部忘れちゃうw
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますやだかっこいい…((( 台本というかなんかもう妄想の塊←
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますあ、そういえば… かいけいいいんかいの2番歌わせていただきました!!
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますとりあえずひたすら左門が健気だよ☆((( なんだろうどうしても、三年生を幸せにできない…((( そのままにニヤニヤしててくれぐっへへ(((
- さくやん@受験生になるため浮上率低下していきますぐへへへへへへへへ((( ルカさんに見て欲しくてねへへへへへ(((