◇第四回歌合戦 開催のお知らせ
nana歌。運営(BGM:yuRa*)
◇第四回歌合戦 開催のお知らせ
- 37
- 4
- 0
「……桜、咲かないなあ。」
木を見上げながら、りんが呟く。その横顔は寂しそうだ。
確かにこの時期にもなれば、もう世間の認識は冬と言うより春だ。実際どんどん外は暖かくなっていくし、なんならこの歌声番地は、一週間前には桜が咲くだろうと予想されていた。
しかし、花は開かなかった。
今回の歌合戦のお題に選ばれたのは「自然」。これはきっと、満開の桜を背景に歌うことを想定してのセレクトだったのだろう。というかむしろこっちが、満開の桜を背景に歌うことを楽しみにしていたのだ。
それを思うと、落ち込むりんの気持ちもわかるけれども。
「そんな顔してたら、咲くもんも咲かなくなっちゃうよ?」
「…!! さよお姉さん~~」
強がりな彼女が「だって~~」と自分に甘えてくる姿に、思わず笑みを溢すさよ。
可愛いきみに、そんな切ない顔は似合わないからさ。
「なんならこっちが咲かせてやる!!って気持ちで歌わないと!」
ね?、と笑いかけると、小さな声で「うん」と返ってきた。表情にも、笑顔が戻ってきている。
それを見て安心すると、さよはそろそろ自陣に帰るようりんに促した。
………そして自分も自陣に戻る前に、さよは1人桜の木を振り返る。
″花を咲かせてやるつもりで歌う″
それは、決してあの子を励ます為だけの言葉ではなく、自分が本当に思うことだった。
歌には不思議な力がある。きっと、私達が強い力を持った歌を歌えれば、あの桜の木は花開くだろう。
あの蕾を開かせるのは、私が、彼女か、それとも他の誰かか。今から始まる戦いに思いを馳せる。
こうしちゃいられない。最後の仕上げ、しなくっちゃ。
桜の木に背を向けると、さよは仲間のもとへとかけて行った。
ーーー
◇第四回歌合戦 開催のお知らせ◆
お待たせしてしまい申し訳ございません!第四回歌合戦、開幕です。今回のテーマは「自然」。素敵なサウンド、お待ちしております。
詳細……
▼今回は合唱なしになります。1人ひとつ、テーマに沿ったサウンドを提出して下さい。
▽期限……4月27日
▼今回から、提出の仕方について変更があります。近いうちにお知らせしますので、とりあえずサウンド製作の方を進めておいて頂けたらと思います。
みなさん、今回も盛り上がって参りましょう!
Comment
No Comments Yet.