花は咲く retake
菅野よう子
花は咲く retake
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キャプション注意です
8年前、私は中学をいよいよ卒業するという時期でした。
その日のその時間、なんと避難訓練をしているという奇跡のようなことをしていました。
全員が教室にいる中、1人の男子生徒が「地震だ!」と叫びました。いつもの様に大した地震ではないだろう、そう思っていました。しかし、揺れは収まらないし、次第に揺れが大きくなる。全員が机の下に潜り込み、恐怖の数分を味わいました。
すぐさま避難警報がでて、皆で校庭に向かいました。プールの水が校庭に撒き散らされている異常な光景を、未だによく覚えています。
その日はそのまま集団下校になりました。余震に怯えながら家に帰ると、家の中には誰もいなく、うちにある大量の本が階段や廊下になぎ倒されていて、この下敷きになっていたらとゾッとしました。
一体どれだけの規模なんだろうとテレビをつけたら、テレビではどのチャンネルでもひっきりなしに、映画でも見た事ないような恐ろしい映像が流されていて、これは何かの夢ではないのかと思いました。あの時の迫り来る津波の映像は、まだ15年程度しか生きていない私を絶望に引きずり込みました。
東京で比較的地盤も硬いと言われていた所に当時はいたのですが、それでも学び舎は真っ二つにヒビが入り、隣のクラスは最後の日まで使えなくなりました。
果たして東北はどうだったのか、考えるだけで眠れなくなりました。
あの日から8年。もう8年、やっと8年、様々な思いがあると思います。
私は、あの日のことを一生忘れてはいけない、次の世代に伝えなければならないと思っています。
一個人が出来ることは本当にちっぽけですが、なにか残したいと思い歌いました。
願わくば誰かの明日に繋がりますように。
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