【1人声劇完成版】卒業
演者:梨亜 台本:誰かこの手を掴んで離さないで様 BGM:連太郎さま
【1人声劇完成版】卒業
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ご卒業おめでとうこざいます(*´꒳`*)
毎日顔を合わせていて、「おはよう」を言うのが当たり前だった仲間が、それぞれの道を行く日。
その先にはそれぞれの忙しさがあって、わざわざ会わないと会えなくなる。
そう思うととても淋しくなって、別れが惜しくなる。
でも、意外と会えちゃうものだから。
別々の道を歩んでも、集まれる仲間だから。
大丈夫だよ。
心にきゅっとくるものがありまして、今この勢いで読みたい、と思い読ませていただきました。
どうもありがとうございました。
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【台本】
涙は 出なかった。
スクロールで流れる写真たち は どれも 笑顔だった。
『卒業証書』 なんて 金色の文字が 鮮明に写った奥には 泣いてる先生がいて それを 揶揄(カラカ)う私たち。
グループLINEにアルバムを作って 『卒業式』 なんて タイトルをつけてみる。
『今日の写真、送っとくね』
既読がついて 次々に 感謝の文字が流れた。
ピコピコ と 鳴り止まない通知音を マナーモードにして 電車に 乗り込む。
『これから 会うの難しくなっちゃうけど 元気でやってね!』
なんとなく 送った一言に 流れてた 皆の会話が ピタリと 止んだ。
『私 休み取ろうと 思えば いつでも 空けれるから』 なんて ユウカ が
『私も 実家の方だから いつでも会いに行けるよ』 と ミナ が
『私も』 『私も』 と 次々に流れる メッセージ の 最後に
『だから これが 最後じゃないから。
お別れ みたいなこと 言わないで』 なんて やけに弱気な 誰かの文字が見えて。
掌で震える携帯を 強く 握りしめた。
涙が 溢れて 止まらなかった。
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#誰かこの手を掴んで離さないで
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