ぬくもりをまた【一人声劇】
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ぬくもりをまた【一人声劇】
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今日はあの子は
初めて顔を歪めて泣いていた
あの子は震える唇で
『消えたい』
と呟いた
あの子は嘲(あざけ)るようにして
泣きながら笑った
『ほら、』
『消えたいって言うくせに
死にたいって言うくせに
自分じゃなんにも出来てない!』
『後ろ向きな言葉ばっかり吐いてさ、
結局行動してない!』
『馬鹿みたいに皆のこと好きで、
私ばっかり傷ついて!
その癖死にたいって言うだけで
死ぬ勇気なんか無いくせに!!』
あの子は蒼い碧い涙を上にも下にも
"落としている"
たまらなくなって
私はあの子を抱きしめた
その時感じた
匂い ぬくもり 息遣い
そうか
"私"だ
『あの子』は『私』だったんだ
「ごめんね、『貴方』のこと傷つけて」
「周りに好かれることばっかり考えてて
大事なこと…自分のこと、好きになる事
忘れてたんだ。」
「もう泣かないで」
「ありがとう、まだ生きていてくれて」
あの子は嗚咽を漏らしながら頷いて
小さくこう告げた
『貴方の"心"に一途でありたい』
目が覚めた
久しぶりにこの夢を見た
いつも通り涙が流れていたけど
何だかいつもより
カーテン越しの太陽が
明るく見えた
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