目の無い私
秦野P
目の無い私
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胸の奥の底の底には
僕の感情の地下水が流れている
冷たく澄んだその水の中には
目の無い魚が住んでいる
嗚呼何も見えない 何も見えないのさ
真っ白に透けた魚の、骨の一本一本が
くねり、喘いで 泳ぎ去る
地下水の海に、消えていく 波紋がゆらり
震え、喘いで、萎びゆく
地下水の水面、落ちてく 波紋がゆらり
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