プロローグ①「密会」
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プロローグ①「密会」
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謎の男「……なんだ、この音は?」
???「ああ、時計だよ。新しく買ったんだ。良い趣味だろう?」
謎の男「相変わらず気味の悪い部屋だな」
???「そういうことを言う為に来たのなら、帰ってもらっても良いんだけど……」
謎の男「呼んだのはそっちだろうが」
???「いや、最近君が物憂げにテレビばかり見つめているものだから、気になってね。配下のことを気にかけるなんて、僕としては珍しいんだ。感謝してくれても良いんだよ」
謎の男「監視されていることに有り難いもくそもあるか。というか俺はお前の配下になったつもりはない」
???「おっと、そういうことを言っても良いのかい?」
謎の男「チッ……悪かった。ほら、お前も知っているだろう。例の人狼兵団だ。そのリーダーが先日、処刑されたらしい。それ以降、奴等は活動をぱったりやめたとか」
???「へぇ、意外とすぐに終結したんだね」
謎の男「ああ。しかし俺としては、こんなに呆気ない終わり方など、とても認められん。認められる訳がない。そこでだ。お前にアレを頼みたい。出来るだろう?」
???「成る程ね。死んでからあまり経っていないから、確かに可能だ。うん……面白そうだね。君の願い、叶えてあげよう」
謎の男「本当か!? そいつの名前はミナヒだ。宜しく頼んだぞ——ヴァラス」
#人狼達の戦記
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