予知
脚本:理系ツチノコ
予知
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#声劇台本 #コラボ用
[開始]
博士 :ああ、君か。応募してくれたのは。
高校生:はい!……えっと、手術を受ければ、予知能力が手に入るとお聞きしたのですが。
博士 : その通り。長年の研究によって、脳の一部を飛躍的に活性化させれば、理論上、予知ができるようになると分かった。君はそれを確認するための被験者第一号だ。
高校生:そいつはすごいや!博士、今すぐにでも手術してください!
博士 :その前に、確認だ。君はこれから予知能力を得たとして、それにより発生する苦悩に立ち向かう覚悟はあるかい?
高校生:そりゃあ勿論!テストの問題も嫌なやつに鉢合わせない方法も、予知さえあれば分かるんだから、そのぐらいどうってことないですよ。
博士 :成る程……君、この子を手術室へ。
助手 :かしこまりました。
高校生:ああ楽しみだなあ…きっとこれで人気者になれるぞ。
間
高校生:(放心状態で)あ~~~~~、う~~~~~、にへへ。
(以下、高校生、上記のような意味のない発声を続ける)
博士 :その後、様子はどうだね?
助手 :どうって……見ての通りですよ。手術直後のインタビューで、確かに予知能力を得たことは確認出来たのですが、その後間もなくして精神に異常を来して、未来どころか過去の記憶までごっそり消えちゃったみたいです。
博士 :成る程……未来を見たことで精神レベルにそぐわない苦痛を一遍に受けたことが原因かも知れんな。
助手 :そうですね。次の実験では年齢層に制限をかける必要があるかもしれません。
博士 :それにしても……あそこまで狂ってしまうとは、あの子の目にはどんな未来がうつったのだろうね?
高校生:へへっ
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