花見る人 【廻本丸】
鶯丸(花鳥)×鶴丸国永(烏城葦花)
花見る人 【廻本丸】
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嗚呼、桜を見上ぐ美しき人よ
「鶴丸、ちょうど散歩をしているんだが、一緒にどうだ?」
「鶯丸か。悪いが、俺がいないと主が退屈してしまう」
「…そうだな」
「…そういえば、主が好きだったあの桜は咲いてるかい?」
「桜も…枯れてしまっている。…あの桜の木も、いつか咲くのだろうか」
「きっと、美しい花が咲くのだろうな。主のように」
鶯)塵を運ぶ風は 雲を呼び濯ぐに宜し
鶴)頭を廻らし 独り 友の姿求めて居る
鶯)春自ずから暖雪を冒し
その先に見た 嗚呼 知己の人
鶴)白深くして 日毎夢む
水襟に満つ 花を見る人
ふたり)さくら さくら
淅瀝の空 見上げれば美し
さくら さくら
君は土を食み ただ眠って居るんだ
「桜が見たいな」
「そうだな…。主の目が覚めたらまた、花見でもしたいな…」
「あぁ、きっと」
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