【掛け合い風声劇台本】リリーと千春 (データ・オブ・エモーションシリーズ)
千春:ゆきね様 千歳:倖音者様 台本:ぶらん BGM:みわたか様
【掛け合い風声劇台本】リリーと千春 (データ・オブ・エモーションシリーズ)
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#ぶらんの台本 #切ない #データオブエモーションシリーズ #千歳と千春
2054年、感情データの開発により、アンドロイドやロボットと呼ばれる人工物(じんこうぶつ)も感情を持ち、人間と変わりない生活を送るようになった。
でも、私達のような、判を押したように同じことを繰り返す量産型アンドロイドには…そんな価値はない。
『なら作っちゃえばいいのよ!リリーの感情データ!』
『ふふっ、私の感情をベースに作れば簡単よ!私を誰だと思っているの?』
でも千歳…あなたは私に感情をくれた。
私に千春という名前をくれた。妹として、1人の人間として扱ってくれた。
千歳のくれた居場所はとても温かくて居心地が良かった。
『千春、あのね…近い将来、私にその時が来たらお願いがあるの。一つは春樹のこと見守ってあげて…。あの人ってとっても強がりで弱くて…ふふっ、私がいないとダメだからっ……
もう一つは……』
千歳のいなくなった世界で、私は春樹という人を訪ねた。
彼は……からっぽだった。
私はその時決めたんだ。私が私である限り千歳の代わりとして彼のそばに居続けようと……
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〜登場人物〜
千春…家政婦アンドロイドとして作られた量産型アンドロイド「リリー no.169」千歳の手により、千歳の感情をベースとした感情データを移植され、上位アンドロイドと同じ感情を持つアンドロイドとなる。
千歳のことを恩人として、姉として慕う。
しかし、千歳の作った感情データは不完全で……
千歳…謎の少女。千春に自分の感情をベースとした感情データを移植し、妹として接する心優しか明るい少女。
春樹とは10年に渡る長い付き合いだが、ある日突然姿を消す。千春は事情を知っている模様。
〜用語〜
上位アンドロイド…感情データベースにより人間と変わらない喋り方や感情を持ち合わせ、人間と全く同じ生活を送る。人権もある。
下位アンドロイド…ロボットや量産型アンドロイドなど、決められた仕事をこなすためのもの
体の一部に烙印があり、「使われる」ために存在する。
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