【声劇台本】薄氷の硝子
演者:凛⌘ BGM:四ノ宮りゐ様 台本:ユツキ
【声劇台本】薄氷の硝子
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「【声劇台本】薄氷の硝子」をお送りいたしました。
言葉並びが
とっても美しいわ。
その世界は透明で酷く脆く出来ている。
例えるなら、触れれば壊れる薄氷の硝子。
不用意に触れればひびが入り、
運が悪ければ簡単に崩れてしまう。
その世界の名は、“心”という。
踏み込めば足元から割れる音がする。
ぱきり、儚く美しい音がする。
どうしてあなたの心は、
こんなにも脆くて綺麗なのだろう。
触れたくて堪らない。
粉々に壊れてしまうかもしれないのに。
あなたのことが好きだから。
あなたのことを知りたいから。
理屈付けて私は硝子の世界に足を踏み入れる。
一歩、また一歩。
あなたを傷つけていることを知りながら、
歩みを進める私は、あなたにどう映るのだろう。
必死に伸ばした手の先に、
いつかあなたの手があることを祈って。
そのたび、こんな傲慢な私の心にも、
大きなひびが入る。
あなたと同じ、ひびが入る。
それがとても嬉しくてーーとても恐ろしい。
“心”という世界は、透明な薄氷の硝子で出来ている。
今日もどこかで、硝子の割れる音が響く。
Comment
3commnets
- 凛
- ユツキとても美しく儚いお声がエコーやBGMと相まって一つの優しい物語を聞かせていただいているようでした。 本当に触れれば壊れてしまうそうな儚げな感じが泣きそうなくらい美しかったです。 素敵に演じてくださってありがとうございます。 またお気に召す台本がございましたら是非よろしくお願い致します。
- 凛有難うね。嬉しいわ。 素敵な台本様に感謝ね( ¨̮ )